11月11日は、独身の日でした。中国では「光棍節(こうこんせつ)」と呼ばれ、この日に合わせて毎年大規模なセールが行われているのだとか。

自分の稼いだお金を自分自身のために多く使える、おひとりさまをターゲットにした戦略ともとれるでしょう。

令和2年の国勢調査結果によると、おひとりさま世帯は年々増加中です。

2020年時点で、世帯全体の38.1%を占める結果となりました。

「定年退職」というゴールが徐々に近づく40歳代や50歳代の勤め人の中には、老後資金について考える機会が増える方も少なくないでしょう。

特に、独身者は老後の生活費をひとりでまかなえるよう、早くから資金準備に取り組む必要があります。

おひとりさまで老後生活を送ることになった場合、どのくらいの貯蓄をつくれば安心できるでしょうか。

最新の調査結果から、おひとりさまによる貯蓄の実態を読み解いていきます。

【最新】データから読み解く、おひとりさまの金銭感覚や価値観

まずは、20歳代から30歳代のおひとりさまの金銭感覚や価値観をチェックしましょう。

保険・証券・住宅ローンと複数の金融商品を横断して取り扱うブロードマインド株式会社は、独身者のお金の使い道や価値観についての調査を実施しました。

調査概要は下記のとおりです。

  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査対象:全国の未婚の就業している20歳~39歳
  • アンケート母数:男女合計400名(全国)
  • 実施日:2023年10月20日
  • 調査会社:株式会社ブロードマインド
  • リリース公開日:2023年11月8日

100万円が手に入ったら? 独身者全体で「貯蓄」関連の回答が約半数

上記調査内の「すぐに100万円がもらえることになりました!どんなコト・モノに使いたいですか?」という質問に対し、回答者全体の49.9%が「貯金」や「投資・運用」を含む回答を選択しました。

将来の資金づくりを真剣に考えている独身者の多さがうかがえます。

また、別の質問には特徴的な声も集まりました。今までで満足度の高かったお金の使い道を問われた際、2割近い独身男性(18.5%)が「資産運用」に満足感を感じたと回答。

お金を増やすための買い物に満足感を得ている人がいることがわかります。

もちろん、こうした価値観は個人的なもの。現在の環境や世代間での違いもあるでしょう。

しかし、こうした考え方には社会的な背景が影響している可能性があります。

おひとりさまの価値観の変化には、コロナ禍の影響も?

同調査には、コロナ禍前と後とを比較して自身の消費活動や価値観に変化があったか、その変化について問われる質問もありました。

結果、気持ちの変化については「ある(かなりある・少しはある)」が54.0%、金額の変化については「ある(かなりある・少しはある)」が55.3%となりました。

気持ち・金額いずれも「ない」に比べ「ある」が上回っていることがわかります。

具体的には「節約・貯蓄意識が高まった」「お金を使うことに躊躇するようになった/消費欲がなくなった」というような回答が多数見受けられました。

不透明な社会情勢において、とにかく備えておきたい気持ちが高まったと思われます。また「物価高」についての言及もあり、昨今の物価高騰などの影響も大きいようです。

そんな社会の余波を受け、貯蓄への意識が高まりつつあります。それでは、40歳代・50歳代の貯蓄の現況はどのようなものなのでしょうか。

40歳代・50歳代の独身者の平均貯蓄額は?

50歳代のおひとりさまはどのくらいの貯蓄があるのか、金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)」を元に確認していきましょう。

40歳代のおひとりさま世帯の貯蓄「中央値」は53万円

調査結果によると、40歳代のおひとりさま世帯の平均貯蓄額は657万円です。しかし、より実態に近い「中央値」は53万円。平均値との間に大きな溝が生じています。

世帯数の割合をみると、おひとりさま世帯のうち「貯蓄なし」世帯が39.6%、貯蓄額「100万円未満」世帯が11.5%とわかります。

50歳代のおひとりさま世帯の貯蓄「中央値」も53万円

一方、50歳代のおひとりさま世帯の平均貯蓄額は1048万円です。

しかし、より実態に近い「中央値」は40歳代と同じ53万円となったのです。

世帯数の割合をみると、おひとりさま世帯のうち「貯蓄なし」世帯が39.6%、貯蓄額「100万円未満」世帯が11.5%とわかります。

この数値からも、先ほどの中央値53万円が独身者の実態に近しいといえるでしょう。

40歳代と50歳代において、貯蓄なしの独身者世帯数が目立つ結果となっています。

遅すぎることはない! 老後に備えた準備を始めよう

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metamorworks/shutterstock.com

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最新の意識調査から、独身者の貯蓄に対する意識の高まりが見てとれました。また、実際の統計結果をみると、40歳代〜50歳代の独身者世帯は貯蓄額の低さがわかります。

安定した老後生活を送るためには、老後のための資金形成が何よりの安心材料となります。まずは、現状の資産額を確認することからはじめてみてはいかがでしょうか。

NISAやiDeCoといった老後に備えた資金を運用しやすい制度もあります。

自分にあった貯蓄方法は何があるのか、まずはじっくり考えてみましょう。

参考文献

荒井 麻友子