日本で「一年草」として販売されている花の中には、本来は植えっぱなしでも毎年楽しめる「多年草」も多くあります。日本の冬の寒さが苦手なため一年草として扱われていますが、工夫次第で冬越しさせることも可能です。
毎年同じ花を買い直す必要がなく、ガーデニング代の節約にも効果的。今回は一年草扱いされている多年草を5種、参考価格とともに紹介します。
記事最後には鉢上げなどで手間をかけずに冬越しさせて、来年も咲かせるためのコツもお伝えしますので、ぜひ参考にしてくださいね。
1. この記事で紹介する「一年草扱いされている多年草紹介&冬越し方法」にまつわるあれこれ
- 日本では一年草扱いの《寒さに弱い多年草》5選
- ガーデニング代節約!?一年草扱いの多年草「鉢上げ・冬越し」方法
植物の中には、毒性があるものがあります。また、切り口から出る液に触れるとかぶれる可能性もあります。小さなお子さんやペットがいるご家庭では、冬越し中の室内での管理には十分注意してください。
2. 日本では一年草扱いの《寒さに弱い多年草》5選
2.1 トレニア・コンカラー
夏の花壇や寄せ植えを彩るトレニア・コンカラー。高温多湿に強く、日本の夏の厳しい暑さの中でも長く咲き続けます。
熱帯アジアやアフリカ原産で寒さが苦手ですが、最低気温10℃以上を保てる室内で乾燥気味に管理すれば越冬も可能です。
※参考価格:300円~800円前後(3号ポット苗)
2.2 ユーフォルビア・ダイアモンドフロスト
ユーフォルビア・ダイアモンドフロストはふんわりと咲く白い花が繊細。軽やかで涼しげな姿は、主役の花を引き立てる名脇役として、寄せ植えやハンギングに欠かせません。
見た目以上に丈夫で病害虫にも強く、真夏の西日にも負けずに咲き続けます。
※参考価格:400円~600円前後(3号ポット苗)
2.3 カリブラコア
ペチュニアより一回り小輪の花を密に咲かせるカリブラコア。株全体が花でおおわれ、こんもりとした株姿になります。
花色も豊富で、ピンク・黄色・紫など色鮮やか。暖かい地域では軒下などで冬越しできる場合もあり、凍らない環境で管理すれば、翌シーズンも豪華に開花します。
※参考価格:300円~700円前後(3号ポット苗)
2.4 ベゴニア
ベゴニアはピンクや赤などの多彩な花色があり、葉の形や模様のバリエーションも豊富。花壇の定番である「センパーフローレンス系」や、ハンギングに用いられる「球根ベゴニア」など、多種多様です。
日本では一年草として扱われますが、最低温度を10℃以上に保てるよう、鉢植えで室内管理すれば越冬できます。
※参考価格:100円~500円前後(3号ポット苗)
2.5 アンゲロニア
直立した花茎に小花が穂状に集まって咲くアンゲロニア。スラリとした草姿が魅力で、開花期が長く、初夏から晩秋まで絶え間なく花を咲かせます。
鉢上げして日当たりのよい室内に置けば越冬可能。水やりは控えめにして乾燥気味に管理しましょう。
※参考価格:200円~500円前後(3号ポット苗)
3. ガーデニング代節約!?一年草扱いの多年草「鉢上げ・冬越し」方法
3.1 鉢上げのタイミング
地植えのままでは、根が凍りついたり、霜に当たったりするリスクが高いため、寒さに弱い多年草は冬越しできません。地植えから植木鉢に植え直す「鉢上げ」をしておくと移動が容易になり、日当たりや室内の暖かい場所などへ避難させることが可能です。
鉢上げのタイミングは、霜が降りる前の11月上旬までが目安。根をなるべく傷つけないように地植えの苗を優しく掘り起こし、根が張っている部分よりも一回り大きな鉢に植えましょう。
3.2 株の切り戻し
鉢上げと同時に、株を半分から3分の1程度に切り戻しておきます。切り戻しは株をコンパクトにして、室内に取り込みやすくするとともに、風通しがよくなるので病害虫を予防するのに効果的です。
また、株を小さくまとめておくことで体力が温存され、春の新芽の勢いも強くなります。
3.3 冬越しの環境
鉢上げを終えた株は、最低気温が10℃を下回る時期になったら、室内に取り込みます。置き場所は、日当たりがよく、暖房の風が直接当たらないところがおすすめです。
夜間の冷え込みから守るため、段ボールなどで冷気を遮断するとよいでしょう。冬の間は株の成長が止まるため、水やりは控えめにし、肥料は与えません。
3.4 戸外へ出すタイミングと植え替え
厳しい冬を乗り越え、春が訪れる頃になったら、鉢を再び戸外へ出しましょう。外に出すタイミングは、4月下旬から5月上旬にかけて、最低気温が10℃を安定して超えるようになれば大丈夫です。
最初は日陰から徐々に日光に慣らし、新芽が出始めたら活力剤や肥料を与えます。大きく育ってきたら、一回り大きな鉢に植え替えるか、花壇に植え込みましょう。
4. 鉢上げで、寒さに弱い多年草に二度目の春を
日本の冬が越せないため、1年限りとあきらめてきた多年草たち。鉢上げして暖かい環境で守ることができれば、その生命力は翌年も発揮されます。
春に苗を買い直す手間も費用も不要になり、春にはボリュームアップした株から、さらに豪華な花が咲くでしょう。お気に入りの花を大切に育てて、二度目の春を迎えさせてみませんか。
5. 【ガーデニング豆知識】一年草・多年草・宿根草の違いとは?
さいごに、一年草・多年草・宿根草の違いを整理しておきましょう。
- 一年草:発芽からタネができるまでのサイクルがワンシーズンで完結する植物。
- 多年草:開花後も生長を続け、翌年以降も開花が楽しめる植物。常緑性と落葉性がある。
- 宿根草:落葉性の多年草を特に区別して「宿根草」と呼ぶことがある。開花後地上部分の茎や葉が枯れ、根は生きたまま休眠する植物。
※分類には諸説あります。
※また、園芸品種では常緑多年草でも「宿根草」や「宿根」と表記されている場合があります。
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