【みんなの年金事情】60～89歳の “ふつうのシニア” がもらっている金額を一覧表でチェック

2025年10月を迎え、今年も残りわずかとなりました。秋の深まりとともに、将来の生活設計について考える方もいるのではないでしょうか。

物価や賃金の変動を反映した年金額の改定は、年金生活者にとっては生活に直結する重要なニュースです。一方で、日本の公的年金制度が「国民年金」と「厚生年金」の2階建て構造になっていることや、具体的な仕組みについて、実はあまりよく知らないという人もいるかもしれません。

また、年齢層別、さらには男女別で見たときに、実際にどのくらいの年金を平均で受け取っているのかという点は、ご自身の老後資金計画を立てる上での重要な参考情報となります。

本記事では、2025年度の年金額改定の動向を入り口に、公的年金制度の基本的な構造から、具体的な受給額の平均値を世代別、男女別にわたって詳しく解説していきます。

年金はいつどのように支給されるのかという実務的な情報にも触れながら、将来の生活基盤を考える上で不可欠な年金制度の全体像を把握していきましょう。

1. 年金は前年度よりも1.9％のプラス改定に

公的年金の支給額は、物価や賃金の変動を踏まえて毎年見直しが行われます。

2025年度は、前年度（2024年度）と比較して1.9％の引き上げが実施されます。

2025年度の年金額の例（厚生労働省公表）

出所：厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」

【2025年度の国民年金と厚生年金の年金額例】

※1 昭和31年4月1日以前生まれの方の老齢基礎年金の満額は月額6万9108円（対前年度比＋1300円）
※2 厚生年金は「男性の平均的な収入（平均標準報酬（賞与含む月額換算）45万5000円）」で40年間就業した場合に受け取り始める年金（老齢厚生年金と２人分の老齢基礎年金（満額））の給付水準

公的年金は、偶数月の15日に前月分と当月分の2カ月分がまとめて支給されます。

なお、15日が土・日・祝日にあたる場合は、支給日が直前の平日に前倒しされます。

以下に、2025年の年金支給日カレンダーをまとめました。

【一覧表】2025年年金支給日カレンダー

【一覧表】2025年の年金支給日カレンダー