4. まとめにかえて
今回は年金について詳しく解説しました。日本の年金制度は2階建て構造となっており、現役時代の働き方によって将来受け取れる年金の種類が異なります。自営業やフリーランスの場合は受け取れる年金が国民年金のみ。会社員や公務員の場合は国民年金と厚生年金の両方を受け取ります。
自営業やフリーランスの方は会社員や公務員と比べて受け取れる年金額が少なくなりがちなので、自分自身で年金以外に頼れる老後資金を準備しておく必要があるでしょう。また、会社で働いた期間は短く、結婚を機に仕事を辞め専業主婦になったという方も、厚生年金の年金額が少なくなりがちです。
将来の年金額がいくら受け取れるか不安という場合は、ねんきんネットで将来の年金見込額の試算ができますので、ぜひ活用をしましょう。また、会社員や公務員として働いている方でも、受け取れる年金額というのは年金保険料を納めた期間や現役時代の収入によって個人で差があります。
「平均額くらいは受け取れるだろう」と思っていると、思っていたより年金額が少なくて生活に困ることも十分あり得ます。まずは、自分の年金見込額を確認し、年金だけで迎える老後生活に不安があればNISAやiDeCo、各種保険商品などを活用しながら老後へ備えましょう。
参考資料
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 厚生労働省「令和6年 簡易生命表」
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」
鶴田 綾