銀行員と公務員は、どちらも「安定している」「収入が高い」印象を持たれやすい職業です。

しかし、実際の年収構造や昇給の仕組み、将来性には違いがあります。

10月、企業では下半期がスタートしました。冬のボーナスや来年の人事異動・転職を見据え、「今の収入やキャリアを見直したい」と考える方も多い時期です。こうしたタイミングだからこそ、銀行員と公務員という“安定職”の実態を客観的に比較しておくことは重要です。

本記事では、最新データをもとに、銀行員と公務員の平均年収・ボーナス・給与体系を年齢階級別に紹介します。

1. 銀行員の平均年収は?年齢とともにどう変わる?

まず、政府統計の総合窓口「賃金構造基本統計調査 令和6年賃金構造基本統計調査」のデータをもとに、銀行員の平均月収・平均賞与・平均年収を年齢別に紹介します。

1.1 【年齢階級別】銀行員の平均月収・ボーナス

ここでは、年齢別における銀行員の平均月収と平均賞与を紹介します。※ここでは、銀行員が該当する「金融営業職業従事者」を指します。

年齢階級:平均月収:平均賞与

  • ~19歳:18万8100円:12万500円
  • 20~24歳:27万6800円:48万3100円
  • 25~29歳:33万9100円:119万600円
  • 30~34歳:40万5200円:158万3400円
  • 35~39歳:46万4500円:189万3700円
  • 40~44歳:49万600円:213万7400円
  • 45~49歳:46万4500円:183万円
  • 50~54歳:47万2200円:186万7000円
  • 55~59歳:45万5100円:170万9100円
  • 60~64歳:33万4100円:109万7600円
  • 65~69歳:33万6700円:100万9200円
  • 70歳~:26万8400円:35万1900円

銀行員の平均月収は年齢とともに上昇し、30歳代で約40万円、40歳代で約49万円に達します。

平均賞与は年間約200万円前後で、これを合わせた平均年収は700万~800万円程度となっています。

景気や業績による変動が大きいのが特徴です。

1.2 【年齢階級別】銀行員の平均年収は?

つづいて、銀行員の平均年収を年齢別にみていきましょう。

年齢階級:平均年収

  • ~19歳:237万7700円
  • 20~24歳:380万4700円
  • 25~29歳:525万9800円
  • 30~34歳:644万5800円
  • 40~44歳:802万4600円
  • 45~49歳:740万4000円
  • 50~54歳:753万3400円
  • 55~59歳:717万300円
  • 60~64歳:510万6800円
  • 65~69歳:504万9600円
  • 70歳~:357万2700円

銀行員の平均年収は20歳代後半で約526万円、30歳代で約645万円、40歳代前半で約802万円に達します。

50歳代では740万~750万円台で横ばいとなり、定年前後からは徐々に減少傾向です。
全体として、銀行員の年収は年齢とともに上昇し、40歳代前半でピークを迎える構造になっています。

次の章では、公務員の年収構造を見ていきましょう。