物価高騰や生活費の上昇が続く中、年金だけで暮らすのは不安…そんな方を支える制度が「年金生活者支援給付金」です。
これは、低所得の年金受給者に対し、年金に上乗せして支給される国の給付金で、2019年にスタートしました。
2025年度は物価上昇を踏まえ、給付額が前年度より2.7%増額しています。
ただし、この給付金は自動では支給されず、必ず申請が必要です。申請は、日本年金機構から届く緑色の封筒に記入して返送するだけと簡単です。少額でも長期的には大きな支援となるこの制度、ぜひ見逃さずに活用しましょう。
この記事では、どのような人が「年金生活者支援給付金」の支給対象となるのか、2025年度の給付基準額や申請方法について解説します。
1. 【厚生年金・国民年金】現代シニアの「平均年金月額」はいくらほど?
厚生労働省の「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、公的年金の平均月額は以下の通りとなっています。
1.1 国民年金の平均年金月額
- 〈全体〉平均年金月額:5万7584円
- 〈男性〉平均年金月額:5万9965円
- 〈女性〉平均年金月額:5万5777円
1.2 厚生年金の平均年金月額
- 〈全体〉平均年金月額:14万6429円
- 〈男性〉平均年金月額:16万6606円
- 〈女性〉平均年金月額:10万7200円
※国民年金の金額を含む
ただし現役時代の年金加入状況により、厚生年金でも月額1万円未満~30万円以上の人までおり、大きな個人差があります。
年金とその他の所得を含めて一定基準以下だと、年金生活者支援給付金の支給対象となる場合があります。
「年金生活者支援給付金」は、老齢基礎年金、障害基礎年金、遺族基礎年金を受給中で一定要件を満たす人が、年金に上乗せして受け取れる給付金です。