日本は世界的にも長寿国とされており、定年退職した後もセカンドライフが長期間続くと考えられます。

老後の生活について「趣味を満喫しよう」「旅行もしたい」など、さまざまな思いを巡らせている方も多いのではないでしょうか。

しかし、長生きするとそれだけ生活費がかかることになり、老後資金が足りるかどうか不安になるのも事実です。

そこで本記事では、現在の70歳代の平均貯蓄額を確認するとともに、老後資金を準備するための方法を紹介していきます。

1. 平均寿命は男性が81.09歳、女性が87.13歳

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厚生労働省の「令和6年簡易生命表の概況」によると、最新の平均寿命は男性が81.09歳、女性が87.13歳です。

前年と比較すると男性は横ばい、女性は△0.01年下回りました。

平均寿命は、男性より女性の方が6.04年長くなっており、その差は前年より0.01年縮小しています。

女性が0.01年下回ったとはいえ、日本の平均寿命は依然として長い状態にあり、退職後に待っているセカンドライフが長期間になることが考えられます。

今後は、セカンドライフをいかに健康的に、そして経済的に不安なく暮らせるかが、より大きな課題となるでしょう。

老後の生活費は、主に厚生年金や国民年金といった公的年金になるケースが多いですが、年金だけでは生活費をまかなえない場合、補填する方法を探さなくてはなりません。

健康状態やライフスタイルなどを踏まえ、働けるのであれば収入を得るという選択肢もあります。

しかし、60歳代後半や70歳代以降になると、諸事情により働きたくても働けなくなるケースもあり、生活費の補填ができないこともあるでしょう。

そこで貯蓄を切り崩す必要が出てきますが、十分な貯蓄がなければ長い老後生活に対応するのが難しくなります。

では、現在の70歳代の世帯では、どのくらいの貯蓄額があるのでしょうか。次章で確認していきましょう。