2.2 50歳代単身世帯の平均貯蓄額
50歳代単身世帯の貯蓄額は、平均値が1087万円で中央値が30万円です。50歳代になると、平均値が1000万円を超えます。しかし中央値が30万円に低下しており、世代ごとの中央値の中で、20歳代の15万円に次いで2番目に低い金額となっています。
平均値と中央値が大きく乖離していることから、40歳代以上に貯蓄のある世帯とない世帯の差が大きくなっているといえるでしょう。
では、保有資産額ごとの人数の割合を見ていきます。
【金融資産保有額:世帯割合】
- 金融資産なし:40.2%
- 100万円未満:13.1%
- 100~200万円未満:4.1%
- 200~300万円未満:2.7%
- 300~400万円未満:3.8%
- 400~500万円未満:1.9%
- 500~700万円未満:3.3%
- 700~1000万円未満:3.8%
- 1000~1500万円未満:5.5%
- 1500~2000万円未満:3.3%
- 2000~3000万円未満:3.8%
- 3000万円以上:11.2%
50歳代でも最も多いのは「金融資産なし」で40.2%、2番目が「100万円未満」で13.1%となっており、合わせると5割を超えています。特に金融資産なし世帯は、40歳代世帯よりも約7%多くなっています。
一方、「3000万円以上」の世帯は11.2%と1割を超えており、着実に資産を増やしている世帯もあることがわかります。
3. まとめ
現在40歳代〜50歳代前半の就職氷河期世代は、不本意ながら現在も不安定な仕事に就いていたり、長期間無職であったりする方が少なくありません。
他世代よりも賃金が低いことや、持ち家率が低いといった特徴もあることから、老後の生活が不安視されます。
政府は、今後も就職氷河期世代の支援の拡充を図っていくとされているため、最新の情報を逃さずに、活用できるものは積極的に活用して今後に活かしていきましょう。
参考資料
木内 菜穂子
