株式市場の振り返り-日経平均株価は反発、終値では約2カ月半ぶりの高値水準
2019年2月27日(水)の主要指標(カッコ内は前日終値比)
- 日経平均株価 21,556円(+107円、+0.5%) 反発
- TOPIX 1,620.4(+3.2、+0.2%) 反発
- 東証マザーズ株価指数 939.4(+6.8、+0.7%) 8日続伸
東証1部上場銘柄の概況
- 値上がり銘柄数:1,153、値下がり銘柄数:893、変わらず:83
- 値上がり業種数:21、値下がり業種数:12
- 昨年来高値更新銘柄数:19、昨年来安値更新銘柄数:0
東証1部の出来高は12億3,574万株、売買代金は2兆3,924億円(概算)となり、いずれも前日より増加しました。米国FRBによる利上げ見送りが確認されたことでリスクオンモードが高まり、3日間続いた閑散相場からは脱したようです。売買代金も2兆4,000億円に迫る水準まで増加しましたが、依然として活況な商いとは言い難い状況と言えましょう。
そのような中、日経平均株価は終日プラス圏で推移しました。ただ、21,550円を挟む揉み合いが続き、取引時間中の値幅(高値と安値の差)は約86円という狭いレンジとなりました。ちなみに、高値は前日比+129円高、安値は同+43円高となっています。それでも終値としては約2カ月半ぶりの高値で引けました。
なお、TOPIXも同じような値動きで反発となりましたが、上昇率は日経平均株価を大きく下回りました。これは、日経平均株価を構成する大型株への買いがより優勢だったことを示唆しています。
東証マザーズ株価指数は8日続伸、売買代金は16日連続で1,000億円超え
東証マザーズの出来高は9,575万株、売買代金1,406億円となり、いずれも前日より減少しました。減少したものの、医療バイオ関連株を中心に個人投資家の物色意欲回復は続いており、売買代金は16日連続で1,000億円超となりました。ただ、出来高は4日ぶりに1億株を下回っています。
また、一部主力株が売りに押されたものの、株価指数も上昇して8日続伸となりました。このまま900ポイントを固めて950ポイントを狙いに行くのか注目されます。
ホンダがついに8日続伸、株式分割のユニーファミマHDが急騰
個別銘柄では、株式分割を実施したユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)が+5%超高の急騰となり、ファーストリテイリング(9983)も大幅反発となりました。
また、主力医薬品株の一角にも持続的な買いが入り、第一三共(4568)が一時+5%高に迫る急騰となり、武田薬品工業(4502)やエーザイ(4523)も大幅高となりました。
さらに、大成建設(1801)や鹿島(1812)が大幅高となったのを始め、ゼネコン株が総じて買われたようです。
その他では、オリンパス(7733)が連日で昨年来高値を更新し、ホンダ(7267)がついに8連騰となったことが目を引きました。
なお、公正取引委員会によるネット通販への一斉調査が報じられたことで株価下落が懸念された楽天(4755)は、予想に反して大幅高となったのが注目されています。
一方、ファナック(6954)やキーエンス(6861)などFA関連株が大幅安となり、コマツ(6301)や日立建機(6305)など建機株も大きく値を下げました。さらに、安川電機(6506)やSMC(6273)も大幅下落になるなど、機械株が総じて売られたようです。
新興市場(東証マザーズ)では、医療バイオ関連株の物色が続き、窪田製薬ホールディングス(4596)が連日のストップ高で引け、そーせいグループ(4565)も大幅高となりました。一方、株価爆騰が続いてきたアンジェス(4563)は反落となっています。
なお、株価急回復が続いたメルカリ(4385)は一時▲9%超安の急落となり、公開価格(3,000円)を割り込む場面も見られました。
葛西 裕一