年金を含めた所得が一定化の方に支給される「年金生活者支援給付金」。

「年金生活者支援給付金」には3種類ありますが、新たに「老齢年金生活者支援給付金」の対象になる方に向けて9月に請求書が送付されました。

締め切りは原則9月30日まででしたが、それ以降の申請も可能です。ただし、2026年1月5日までに届くよう申請をしないと、受け取れない期間も出てきてしまいますので、早めに手続きを行いましょう。

「年金生活者支援給付金」の9月の請求書の申請についてや対象者、基準額などをみていきます。

1. 「年金生活者支援給付金請求書」は2026年1月5日までに届くよう申請を!

9月に新たな対象者に届いた「年金生活者支援給付金請求書(ハガキ)」、対象となった方はもう受け取ったでしょうか。

日本年金機構によれば、「年金生活者支援給付金請求書(ハガキ)」に記載されている提出期限までに届くよう提出していますが、提出期限までに請求書が届くよう提出できなかった場合でも手続き自体は可能です。

「「年金生活者支援給付金請求書」の提出をお願いします!(令和7年度版)」1/5

「「年金生活者支援給付金請求書」の提出をお願いします!(令和7年度版)」

出所:日本年金機構「「年金生活者支援給付金請求書」の提出をお願いします!(令和7年度版)」

一点注意したいのは以下です。

1.1 2026年1月5日までに請求書が届かなかった場合

  • 「令和7年10月分~令和8年1月分の年金生活者支援給付金」は受け取れません
  • 「請求した月の翌月分」からの支払いになります

2026年1月5日までに届くように送らないと、上記の期間の給付金が受け取れなくなってしまいます。それ以降、「請求した月の翌月分」からの支払いになりますので、早めにきちんと手続きをおこないましょう

2. 「年金生活者支援給付金請求書」は一度手続きしたら、2年目以降の申請は必要あり・なし?

「一度手続きした後にまた申請が毎年必要なの?」と気になる方もいるのでは。

年金生活者支援給付金一度申請すれば、支給要件を満たす限りは、2年目以降の手続きは基本的に不要となっています。

また、支給要件を満たさなくなった場合は、「年金生活者支援給付金不該当通知書」が届き、給付金の支給が停止されることになります。

3. 年金生活者支援給付金とは?今年から一部で電子申請も可能に!

では年金生活者支援給付金について詳しく確認しましょう。

「年金生活者支援給付金」は、基礎年金の受給者が一定の所得要件などを満たす場合、年金額に上乗せして受け取ることができる給付金です。

受給中の年金種類に応じて、それぞれの給付金が設けられています。

  • 老齢年金生活者支援給付金
  • 障害年金生活者支援給付金
  • 遺族年金生活者支援給付金

すでに基礎年金を受給中の人が、所得が下がったことなどにより新たに「年金生活者支援給付金」の対象となった場合、例年9月の第1営業日(2025は年9月1日)以降順次、「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が緑色の封筒で届きます。

※老齢年金を繰上げ受給中の人には、別の様式で届きます。

年金生活者支援給付金請求書(はがき型)

出所:厚生労働省「年金生活者支援給付金」

 

なお、「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が届いた場合今年から電子申請による請求書の提出も可能です。

スマートフォン(またはPC)とマイナンバーカードにより電子申請で提出した場合、郵送での提出は不要となります。

4. 老齢年金生活者支援給付金の対象となる人は?

今回は3種類ある年金生活者支援給付金のうち、高齢者世帯の暮らしと関わりが深い「老齢年金生活者支援給付金」について、情報を整理していきます。

4.1 老齢年金生活者支援給付金【支給要件を見る】

以下の3つの要件をすべて満たす場合、老齢年金生活者支援給付金の支給対象となります。

  • 65歳以上の老齢基礎年金の受給者
  • 同一世帯の全員が市町村民税非課税
  • 前年の公的年金等の収入金額とその他の所得との合計額が昭和31年4月2日以後に生まれの方は90万9000円以下、昭和31年4月1日以前に生まれの方は90万6700円以下(※)である

なお、老齢年金生活者支援給付金の判定基準に、障害年金・遺族年金などの非課税収入は含まれません。

※昭和31年4月2日以後に生まれた方で80万9000円を超え90万9000円以下である方、昭和31年4月1日以前に生まれた方で80万6700円を超え90万6700円以下である方には、「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給されます。

5. 老齢年金生活者支援給付金の給付基準額、2025年度は2.7%アップ

年金生活者支援給付金の金額は、物価変動率を踏まえ年度ごとに改定されるルールがあります。

これにより、2025年度分については、前年度から「+2.7%」となりました。

老齢年金生活者支援給付金:2025年度の給付基準額:5450円(月額)

老齢年金生活者支援給付金の実際の給付額は、月額5450円を基準額(2025年度)とし、保険料納付済期間等に応じて決定します。

なお、厚生労働省「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によれば、2024年3月における老齢年金生活者支援給付金の平均給付月額(※)は4014円でした。

※2024年3月において認定されている平均給付金額

5.1 年金生活者支援給付金の支給日:原則「偶数月の15日」

「年金生活者支援給付金」は、年金と同じく年6回、偶数月の15日に支払われます(※15日が土日・祝日の場合は、その直前の平日に前倒し)

年金とは別に、同じ口座に同じ日に振り込まれるため、通帳には2つの振込記録が記載されます。

原則として、各支払月にはその前月までの2カ月分がまとめて支払われます。例えば、10月には8月・9月分、12月には10月・11月分、といった具合です。

6. 老齢年金生活者支援給付金の申請方法!手続きの仕方

老齢年金生活者支援給付金は、支給対象となったら自動的に年金に上乗せされるものではありません。公的年金本体と同様に「請求手続き」をおこなわないと、受け取ることができないお金です。

今回は、手続きフローを「これから65歳を迎え、老齢年金の受給がスタートする人」と「すでに老齢年金を受給している人」に分けて紹介しておきましょう。

6.1 これから65歳を迎え、老齢年金の受給がスタートする人

誕生日の3カ月前に、老齢基礎年金の請求書とともに給付金請求書が郵送されます。

必要事項を記入し、老齢基礎年金の請求書とともに最寄りの年金事務所に提出します。

6.2 すでに老齢年金を受給している人

冒頭でも触れたように、すでに老齢年金を受給中の人が、所得の低下などにより新たに年金生活者支援給付金の対象となった場合、毎年9月の第1営業日(2025年は9月1日)から順次、年金生活者支援給付金請求書(はがき型)が届きます。

必要事項を記入し、郵便ポストに投函しましょう。

6.3 年金生活者支援給付金「要件満たせば、2年目以降は手続き不要で継続受給」

年金生活者支援給付金は、一度請求手続きをおこなえば「支給要件を満たす限り」2年目以降は手続き不要です。

前年の所得に基づいて継続支給の判定がおこなわれ、その結果が毎年10月分(12月支給分)から1年間反映されます。

給付額が改定された際には「年金生活者支援給付金支給金額改定通知書」が、給付金の支給対象外となった場合には「年金生活者支援給付金不該当通知書」が郵送されます。

7. 年金受給額の個人差は大きい

最後に厚生労働省「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から、国民年金と厚生年金の平均年金月額を、男女全体・男女別に確認しましょう。

平均月額は国民年金(老齢基礎年金)が5万円台、厚生年金(国民年金部分も含む)が14万円台です。

ただし、実際には個人差がとても大きいが年金です。

グラフをみてもわかる通り、厚生年金は月1万円未満~30万円以上とおおきな個人差があります。

リタイア後は収入が限られますから、受け取れる給付金についてはしっかりと申請手続きをおこないましょう。

また10月は飲食料品の値上げ品目数も多く、家計を圧迫しているでしょう。これを機に家計のやりくりや貯蓄方法の見直しなども考えてみてくださいね。

参考資料

宮野 茉莉子