簡単に言ってしまえば、自分の懐から出ていくコストに見合わない行動をとらない人が節約上手なのではないでしょうか。自分が「これになら〇〇円出せる」と思えた金額と、その商品の値段が釣り合わなければ購入しないとか、「この飲み会に5000円の価値はない」と思ったらきっぱり断るとか、自分の中の判断基準が「コストに見合う価値があるか」というところなんですね。

「誘われて断り切れず」とか「上司の誘いだから」という理由で飲み会に行く機会が多い人もいるでしょう。それも理解できる理由ではありますが、自分の中でしっかりとした判断基準を持っておくこと、人間関係に悪い影響を及ぼさない断り方を学んでおくのも上手にお金と付き合うための一歩なのでしょう。

お金を使いっぱなしにしない

しっかりお金を貯められている人は皆、自分が使ったお金に無頓着な態度は取りません。逆に言えば、買い物をしてもレシートをもらわなかったり、すぐに捨ててしまったりして、その日にいくら使ったか把握していない人はお金が貯まらないものです。お金の管理がうまくなければ貯金に充てるお金を作り出せないので当然と言えば当然のことですよね。そこで皆、自分にあった方法で家計簿をつけて支出をコントロールしているのです。

たとえば、スマホアプリで簡単に済ませる人もいますし、逆に自分オリジナルの家計簿をExcelで作っている人もいます。また、仕事で使う卓上カレンダーに書き込んでいる強者の女性もいました。筆者はそこまではできないので、彼女を見習って手帳にその日使った金額を書き込んでお金の管理をしています。家計簿といっても方法は一つではありませんし、大切なのは自分に合った方法を見つけて無理なく長く続けられることなのです。

つみたてNISAやiDeCoを活用する

筆者が話を聞いている中で、毎月大きな金額をコンスタントに貯められる人の8割くらいは投資にも資金を振り向けていることがわかりました。つみたてNISAやiDeCo※は上限枠があり、月の金額にすれば数万円ですが、彼ら彼女らは投資信託や自分のお気に入りの会社の株を買って運用をしています。

それまでに貯め込んだ金額から毎月決まった金額だけ株を買い付けるドルコスト平均法という手法を使って長期的な投資をしている人もいれば、優待目当てに株を買っている人もいます。

FXやバイナリーオプションなどのいわゆる「投機」と呼ばれるようなものに手を出している人はおらず、投資信託や国内・海外の株で投資をしている人やiDeCoを活用している人が多かったですね。中でもiDeCoは老後資金を非課税で貯められるということもあり、話を聞いた人の9割が実際に加入していました。

※NISA:小額投資非課税制度、iDeCo:個人型確定拠出年金(つみたてNISAやiDeCoの大まかな特徴については『iDeCoとつみたてNISAとNISA、結局どれを選べばいいの?』を参考にしてください)

まとめ

いかがでしたか。お金をしっかり貯められる人と貯められない人の根本的な違いはやはり「意識」でしょう。アンテナを高く張っておくことで、色々な情報が目につくようになりますし、役に立つ情報が自然と耳に入るようになります。ぜひ周りの人と積極的に情報交換してみてくださいね。

大塚 ちえ