声がブス!? 金融機関のモンスタークレーマーは何を主張するのか?

最近何かと話題になる「モンスタークレーマー」の話。理不尽な要求をしたり、本筋とは全く関係ない話で応対した相手を貶めたり、色んなタイプのクレーマーがいるようです。今回は、金融機関勤務経験者たちから、これまでに遭遇したことのあるクレーマーについて話を聞いてみました。

家族の口座を使って…

証券会社の中で最も困るクレーマーの一つが「家族の口座を使っている」パターンです。このクレームはネット上で顧客が自由に取引するネット証券やネット銀行などでよく聞かれるとのこと。そもそも証券会社では家族をはじめ、友人や知人など他人の口座を使ってあたかも本人のように取引することは「仮名取引」もしくは「借名取引」と言い、禁止されています。

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そのため、そうした場合にはしかるべき措置を取らざるを得ません。証券会社で顧客対応をしている人なら一度は「ご家族の口座を使ってお取引しないでください」「ご本人以外の方がお取引するのはおやめください」というようなことをお客様に伝えたことがあるでしょう。

特に、本人に悪気はないのですが、高齢の両親の口座を使って息子や娘が取引するパターン、「私はよくわからないから、あなたに任せるわ」と母親が息子に口座を託すというパターンが多いようです。また、妻の口座を夫が管理しているというパターンで、たとえば妻の銀行口座から夫の証券口座に入金の操作をすると、入金できないケースもあります。

今回聞いたクレームも、妻の銀行口座から夫の証券口座に入金したにも関わらず入金されていないという問い合わせが発端でした。電話は夫からかかってきており、自分が妻の銀行口座も管理しているから妻の銀行口座から自分の証券口座に入金できるようにしろというもの。電話応対した担当者は当然、他人の銀行口座からの入金はNGだと伝えたものの、そのお客さんは一向に理解せず、挙句その担当者を恫喝し始めたというのです。

妻の証券口座も自分が取引している、家族だから問題ない、何がダメなのか、家族の問題に証券会社の社員が口を出すななどと怒鳴り散らし、さらに「声がブスだ」「お前は太っているだろう」などと、この話とは関係のない人格否定のようなことを言われたとのこと。

「金融機関のルールは複雑ですし、いいと思っていたことがダメだと言われて複雑な気持ちになるのはわかりますが、ここまで言われてしまうと…」と、担当者もしかるべき措置を取らざるを得なかったようです。

個人情報を教えてほしいと…

先のパターンと似ていますが、よくあるのが他人の口座の情報を教えろという問い合わせです。具体的には、家族や親戚の口座情報です。「母の口座にはいくらお金が入っているか」「父はいつ御社で口座を開設したのか」「家族の持っている株の配当が入金される銀行口座はどれか」など、他人の口座に関する問い合わせは意外と多いようです。

すべてが悪意のあるものだというわけではありませんが、当然金融機関としては個人情報の守秘義務がありますから、たとえ家族であっても問い合わせに応じることはできません。あるクレーマーからの電話も、悪意があってのものではなく、「母親が株の配当が入ってこないと言っている。入金先の銀行口座を教えろ」というものでした。

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FP保有の金融系ライター。スポーツと音楽が趣味。金融機関勤めで得た知識と経験で、貯金・節約から投資までお金に関する悩みに向き合う。