朝晩の冷え込みが深まり、冬の気配が感じられる2025年11月です。 本格的な冬の到来を前に、家計の防寒対策を考える方も多いのではないでしょうか。
そうした中で、老後の生活を支える大切な柱である公的年金の話題は、現役世代からシニア層まで、常に高い関心を集めています。 特に最近は、物価高や円安の状況が続いているため、年金受給額がどのように決定され、いつ、いくら受け取れるのかという情報は、生活設計を行う上で欠かせません。
本記事では日本の公的年金制度の基本的な仕組みを振り返ります。 さらに、国民年金や厚生年金の平均受給額の実態や、年金支給日のカレンダー、そして2025年6月に成立した年金制度改正法の主なポイントについても詳しく解説します。
この記事を通じて、ご自身の年金に対する理解を深め、より確かな将来設計を立てるための一助としてください。
1. 【2025年度】年金額は前年度から1.9%引き上げ!
公的年金額は、物価や賃金を考慮して年度ごとに見直しがおこなわれており、2025年度は前年度より1.9%の引き上げとなっています。
年金額の例を見ると、厚生年金のモデル夫婦世帯(※1)は月額23万2784円、国民年金の満額(※2)は月額6万9308円です。
夫婦ともに国民年金のみ(満額と仮定)を受給する世帯の場合、二人分の合算額は13万8616円となります。
※1 男性の平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45万5000円)で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準
※2 国民年金保険料を全期間(480カ月)納付した場合に65歳以降で受給できる年金額

