4. まとめにかえて
厚生労働省年金局のデータによれば、厚生年金を受け取っている年金受給者の平均受給額は男女全体で14万6429円、男性に限って言えば平均受給額は16万6606円です。読者の方の中には、自分もだいたい平均ぐらいの年金を受け取れるはずと思っている方も少なくないでしょう。
本記事では切りよく月額の年金受給額が15万円を超えている方の割合を男性に絞ってみてきました。その結果、月の年金受給額が15万円を超える方の割合は男性年金受給者全体の約66.8%。
半数以上の方は平均受給額ぐらいの年金額を受け取れていますが、しかし3割以上の方は平均受給額未満の年金額しか受け取れていません。厚生年金は、基本的に現役時代に会社員や公務員として働いてきた方たちが国民年金に上乗せして受け取れるものです。
今は、会社員や公務員として働くのを辞めて独立してフリーランスとして働く方も増えています。
独立してフリーランスとして働くのは魅力的だと思いますが、フリーランスになると将来受け取れる主な年金は国民年金のみになります。
今は、3割以上の方が月額15万円未満の年金を受け取っているのが現状ですが、今後、自由な働き方をする方が増えれば月額15万円未満の年金しか受け取れない方の数も増えるかもしれません。
将来独立して働こうと考えている方は、老後の生活のことも踏まえて今のうちからしっかりマネープランを練っておきましょう。
参考資料
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 厚生労働省「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」II 各種世帯の所得等の状況
- 厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」用語の説明
鶴田 綾