10月に入り、秋の深まりとともに朝晩の冷え込みが増してきました。これから冬に向けて暖房費や光熱費の負担が気になる季節です。
家計のやりくりに頭を悩ませる方も多いのではないでしょうか。
老後を迎えた高齢者世帯では年金収入に頼ることが一般的ですが、やはり家計に悩む世帯は少なくありません。「ゆとりある生活」を送れている高齢者はわずか4%程度。半数を超える方々が日々の暮らしに苦しさを感じているのが現実です。
本記事では、70歳代夫婦世帯の家計データや公的年金の受給実態を詳しく分析します。将来の生活設計を考える上で、ぜひ参考にしてください。
1. 半数以上の高齢者が「苦しい」と回答
厚生労働省が2024年7月4日に発表した「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」から、現代の高齢者がどのような生活意識を感じているか確認してみましょう。
1.1 高齢者世帯のうち「生活が苦しい」は55%
- 大変苦しい:25.2%
- やや苦しい:30.6%
- 普通:40.1%
- ややゆとりがある:3.6%
- 大変ゆとりがある:0.6%
「大変苦しい」と「やや苦しい」を足し合わせると55.8%に達します。「普通」と回答した層を上回り、過半数が経済的な困難を抱えている状況が浮き彫りになっています。