6. 最低賃金改定に関する注意点

最低賃金改定に関する主な注意点を2つ紹介します。

6.1 注意点①:最低賃金以上の賃金が支払われているか確認する

最低賃金は、正社員だけでなくパートやアルバイト、派遣社員などにも適用されます。

勤務地の最低賃金と適用開始時期を確認のうえ、実際に支払われた給与が最低賃金以上であるかを確認しましょう。

6.2 注意点②:最低賃金アップを機に働き方を見直す

働き方を見直すとは、扶養の範囲を超えないように勤務時間を調整することや、勤務時間を増やしたりスキルアップして収入を増やすことなどです。

扶養内で働くと決めている人は、最低賃金アップにより扶養から外れないかを確認しましょう。

扶養から外れると扶養者が配偶者控除を使えなくなったり、社会保険の自己負担が発生する可能性があります。必要に応じて勤務時間を調整しましょう。

また、最低賃金アップを機に収入を増やすことも選択肢です。

勤務時間を増やす、資格取得でスキルアップする、給与の高い会社に転職するなどして、収入を増やしたりキャリアアップを図ることも検討してみましょう。

7. まとめにかえて

2025年、最低賃金は全国加重平均で66円アップの1121円となり、過去最大の引き上げとなりました。最低賃金に近い水準で働いている人は、5%を超える大幅な給与アップが期待できます。

ただし、新たな最低賃金の適用が始まるのは都道府県によって異なるので注意しましょう。

また、現在扶養の範囲内で働いている人は、最低賃金引き上げにより収入や所得が扶養の範囲を超えないか確認が必要です。

最低賃金アップを機に、これからの働き方や将来のキャリアプランなどを再点検してみましょう。

※2025年9月28日10:17 記事の内容を一部修正しました。

参考資料

西岡 秀泰