3. マイナ保険証を使う4つの大きなメリット
70歳以上の方がマイナ保険証(マイナンバーカードと健康保険証の一体化)を利用することで、高額療養費制度の適用において以下の4つのメリットが得られます。
3.1 メリット① 事前の申請手続きが不要になる
従来の高額療養費制度では、「限度額適用認定証」を保険者に申請し、医療機関に提示する必要がありました。
認定証を事前に用意していなければ、一度高額の医療費を全額立て替え、後日払い戻しを受けるという流れになります。
しかしマイナ保険証を利用すれば、所得区分が自動的に確認されるため、事前に認定証を申請する手間が不要になります。
3.2 メリット② 窓口での支払いが自己負担限度額までに軽減される
マイナ保険証を提示すれば、医療機関の窓口での請求はあらかじめ自己負担限度額までに調整されます。
つまり、限度額を超える金額を一度払ってから払い戻す必要がないのです。
特に高額な入院費や手術費では、この差は大きく、家計の負担感を和らげてくれます。
3.3 メリット③ 手続きが簡単になり、心理的な安心感が得られる
高額療養費の払い戻し申請や認定証の交付には、これまで煩雑な手続きや時間がかかりました。
マイナ保険証を利用すれば、これらの手間が省けるだけでなく、窓口で「限度額を超えてしまうかもしれない」という不安がなくなるという安心感も得られます。
3.4 メリット④ 長期治療や入院が必要なケースで特に効果的
がん治療や心臓病などで長期にわたり高額な医療費が発生するケースでは、マイナ保険証のメリットが特に大きくなります。
立て替え払いを避けられることで、貯蓄を切り崩したり、親族に一時的に借りたりする必要がなくなるため、経済面だけでなく心理的な負担の軽減にもつながります。