株式市場の振り返り-日経平均株価は3日ぶり大幅反発、先週末の急落分を取り戻す
2019年2月12日(火)の主要指標(カッコ内は前日終値比)
- 日経平均株価 20,864円(+531円、+2.6%) 3日ぶり大幅反発
- TOPIX 1,572.6(+33.2、+2.2%) 4日ぶり大幅反発
- 東証マザーズ総合指数 861.5(+8.3、+1.0%) 3日ぶり反発
東証1部上場銘柄の概況
- 値上がり銘柄数:1,791、値下がり銘柄数:301、変わらず:35
- 値上がり業種数:31、値下がり業種数:2
- 昨年来高値更新銘柄数:7、昨年来安値更新銘柄数:34
東証1部の出来高は14億6,075万株、売買代金は2兆7,657億円(概算)となりました。出来高は先週末並み、売買代金は小幅な減少でした。週明けの米国株はやや下落するなど、特段大きなニュースはなかった中、円安進行でリスクオンモードが高まりました。売買代金を含めた商いも3連休明けとしては相応に盛り上がったと言えそうです。
そのような中、日経平均株価は終日プラス圏で上値を追う展開となりました。寄り付き直後は小幅高でしたが、前場の序盤から上値を追い始める値動きとなりました。後場は高値圏での揉み合いとなりましたが、大引け直前には一時+552円高まで上昇する場面が見られています。
結局、先週末の大幅下落分(▲418円)を完全に吸収する大幅高で引けました。ちなみに、終値の上昇率は今年最大となっています。
なお、TOPIXも同じような値動きで大幅反発となりましたが、上昇率は日経平均株価を下回りました。これは、日経平均株価を構成する大型株に対する買い戻しが優勢だったことを示唆しています。
東証マザーズ総合指数は3日ぶり反発、売買代金はかろうじて1,000億円を維持
東証マザーズの出来高は6,256万株、売買代金1,006億円となり、いずれも先週末より減少しました。大型株市場が相応の商いであったのと対照的に、新興市場は盛り上がりに欠けたまま引けています。売買代金はかろうじて1,000億円を維持しましたが、個人投資家の物色意欲は減退したと言えましょう。
また、総合指数も3日ぶりの反発となりましたが、上昇率も+1%に止まっており、大型株市場との違いが鮮明となりました。
ルネサスエレと太陽誘電がストップ高、レオパレス21は連日のストップ安
個別銘柄では、米国のハイテク株上昇を受け、東京市場でもハイテク株の買い戻しが優勢となりました。先週末に通期決算を発表したルネサスエレクトロニクス(6723)が値を飛ばしてストップ高となり、同じく先週末にQ3累計決算発表を行った太陽誘電(6976)もストップ高となりました。
また、ハイテク株の中では特に電子部品株が買われ、日本電産(6594)、TDK(6762)、ローム(6963)が急騰し、村田製作所(6981)や京セラ(6971)も大幅上昇となっています。
その他では、ファーストリテイリング(9983)、ファナック(6954)、トヨタ自動車(7203)、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)などの主力大型株が総じて大幅高となり、株価下落が続いたZOZO(3092)も+10%超高の急反発となりました。
なお、先週木曜日に異例のストップ高となったソフトバンクグループ(9984)も大きく値を上げる4日続伸で引けています。
一方、ソニー(6758)が反落し、先週末に決算発表を行った三菱地所(8802)は大幅安となりました。また、三越伊勢丹ホールディングス(3099)が取引時間中に連日の昨年来安値更新となるなど、小売株の一角が軟調に推移しています。
なお、一連の違法建築問題で騒ぎが続くレオパレス21(8848)は、この日も売りが殺到して連日のストップ安となりました。
新興市場(東証マザーズ)では、サンバイオ(4592)とブライトパス・バイオ(4594)が急反落し、ZUU(4387)も急落しました。一方、メルカリ(4385)が続伸し、ユーザベース(3966)は大幅高で引けています。
葛西 裕一