2. 「年金生活者支援給付金の給付額」対象者はいくらもらえる?
年金生活者支援給付金は、2019年から始まった、収入が一定基準以下の年金受給者を対象とした制度です。この給付金は2カ月ごとに、公的年金に加えて支給されます。
受給している年金の種類によって、以下の3つの給付金が設けられており、それぞれに独自の支給要件と基準額があります。
- 老齢年金生活者支援給付金
- 障害年金生活者支援給付金
- 遺族年金生活者支援給付金
2.1 年金生活者支援給付金の支給金額、2025年度は増額
2025年度の年金生活者支援給付金の給付金額は、前年度から2.7%引き上がり増額しました。
【2025年度】
- 老齢年金生活者支援給付基準額(月額):5450円
- 障害年金生活者支援給付金(月額):1級6813円・2級5450円
- 遺族年金生活者支援給付金(月額):5450円
老齢年金生活者支援給付金については、この基準額に基づき保険料納付済期間等に応じて実際の給付額が計算されます。
上記はいずれも「月額」の金額です。支給日には2カ月分まとめて、年金に上乗せされます。上記の金額通り受給できる場合、1回の支給で約1万円、年額にすると約6万円受け取れます。
2.2 老齢年金生活者支援給付金、平均給付月額は4014円
なお、「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」2024年3月時点のデータによると、2024年3月における平均給付月額は、老齢年金生活者支援給付金4014円、障害年金生活者支援給付金5555円、遺族年金生活者支援給付金5057円です。
老齢年金生活者支援給付金の平均給付月額が基準月額である5450円を下回るのは、給付額が個人の収入や年金額によって変わるためです。給付金は、年金月額が低い人ほど多く、高い人ほど少なくなるように計算されているため、基準額はあくまでも支給される最大の金額となります。
また、遺族年金生活者支援給付金の平均給付月額が基準額を下回っているのは、給付対象となる子どもが複数いる場合に、給付金が分割されるからです。