2025年9月となり、秋の気配が感じられるこの時期は、老後の生活設計について改めて考える良い機会かもしれません。
老後資金の柱となる公的年金制度について、皆さんはどの程度理解されているでしょうか。
特に、毎年改定される年金額は、家計に直結する重要な情報です。本記事では、日本の公的年金制度の基本的な仕組みを再確認するとともに、厚生労働省から発表された2025年度の年金額改定の内容を詳しく見ていきます。
さらに、年齢別や全体での厚生年金・国民年金の平均受給月額といった、実際のデータにもとづいた具体的な数字を多数紹介します。
1. 公的年金（国民年金・厚生年金）の仕組みをおさらい
はじめに、日本の公的年金制度の基本的な仕組みについて確認しておきましょう。
1.1 1階部分：「国民年金」の加入者・保険料・受給額をおさらい
- 加入者：日本に住む20歳以上から60歳未満の全ての人が原則加入
- 保険料：全員一律
- 受給額：保険料を40年間欠かさず納めれば満額
1.2 2階部分：「厚生年金」の加入者・保険料・受給額をおさらい
- 加入者：会社員や公務員、またパートで特定適用事業所に働き一定要件を満たした方が、国民年金に上乗せで加入
- 保険料：収入に応じて（上限あり）変わる
- 受給額：加入期間や納めた保険料により個人差あり
日本の年金制度は、国民年金と厚生年金による2階建て構造となっています。
国民年金は、20歳から60歳未満のすべての人が原則として加入し、保険料は一律です。
一方、厚生年金は会社員や公務員などが国民年金に上乗せして加入し、収入に応じた保険料を納める仕組みになっています。
