「J-FLEC(金融経済教育推進機構)」の最新調査によると、70歳代二人以上世帯の金融資産保有額は平均1923万円、中央値800万円となっていますが、20.8%は金融資産を保有していません。
総務省データでは65歳以上無職夫婦世帯で月約3万円の赤字が発生し、厚生労働省調査では55.8%が生活を「苦しい」と感じています。
年金だけでは生活費を賄えない現実を受け、現役世代はiDeCoなどを活用した計画的な老後資金準備が欠かせません。
1. 70歳代の平均貯金額
J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査(2024年)」を参考に、70歳代・二人以上世帯の金融資産保有額を見てみましょう。
※なお、これから確認する金融資産保有額には、預貯金以外に株式や投資信託、生命保険なども含まれます。また、日常的な出し入れ・引落しに備えている普通預金残高は含まれません。
平均値は1923万円、中央値は800万円という結果になっています。なお、貯蓄額分布は以下のとおりです。
- 金融資産非保有:20.8%
- 100万円未満:5.4%
- 100~200万円未満:4.9%
- 200~300万円未満:3.4%
- 300~400万円未満:3.7%
- 400~500万円未満:2.3%
- 500~700万円未満:4.9%
- 700~1000万円未満:6.4%
- 1000~1500万円未満:10.2%
- 1500~2000万円未満:6.6%
- 2000~3000万円未満:8.9%
- 3000万円以上:19.0%
- 無回答:3.5%
70歳代における資産状況は、これまでの収入水準や退職金の有無、生活レベルなどによって異なります。
最終的には、自分や家族の資産・健康状況などを踏まえて、パーソナライズされた老後生活を考える必要があります。
「受け取れる年金額」「支出の水準」「保有資産額」「健康状態」などを加味したうえで、どのような老後生活を送るべきか考えましょう。