2024年からスタートした「新しいNISA」は、物価高や将来の年金不安を背景に注目を集めています。
実際、2025年3月末時点でNISA口座は2600万を超え、累計投資額は59兆円に到達しました。
新しいNISAでは、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つの枠をどう使い分けるかが、これからの資産形成を左右するポイントです。
本記事では、それぞれの枠の特徴を解説するとともに、50歳から65歳までの積立投資シミュレーションを行っています。
老後に向けた資産運用について考えるきっかけにしてみてください。
1. 【新しいNISA】「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つの非課税枠とは?
2024年1月に新設された「新しいNISA」では、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つの非課税枠が設けられています。
つみたて投資枠
- 投資対象商品:金融庁の基準を満たした投資信託(手数料が低く、長期投資に適したもの)
- 年間投資枠:120万円まで
- 投資方法:積立
成長投資枠
- 投資対象商品:上場株式、投資信託、ETF、REITなど(投資信託はつみたて投資枠対象外の商品も含む)
- 年間投資枠:年間240万円まで
- 投資方法:一括・積立
1.1 2つの非課税枠は併用可能
新しいNISAでは両方の非課税枠を併用でき、年間合計360万円(つみたて投資枠120万+成長投資枠240万)までの非課税投資が可能です。
「少額投資非課税制度」ではあるものの、総枠として1800万円(うち成長投資枠は1200万円)まで投資可能なため、ある程度まとまった資産を投資したい方にも向いています。