4.4 【節約ポイント】みんなの「食費」は月額どれくらい?
日々の家計管理の中でも、工夫しやすく節約の効果が出やすい支出項目のひとつが「食費」です。
そこで、総務省統計局が公表している「家計調査 家計収支編(2024年)」のデータをもとに、二人以上世帯における1か月あたりの食費平均額を確認してみましょう。
全体平均 7万5258円
- ~29歳 5万2413円
- 30~39歳 6万9433円
- 40~49歳 7万9900円
- 50~59歳 8万1051円
- 60~64歳 7万9831円
- 65~69歳 7万7405円
- 70~74歳 7万4322円
- 75~79歳 6万8274円
- 80~84歳 6万6257円
- 85歳~ 6万3347円
二人以上世帯における月々の食費は、50歳代で最も高く約8万円に達することが示されています。その後は加齢とともに減少し、85歳以上になると6万3347円程度に落ち着きます。
食費は世帯の年齢構成や生活段階によって大きく変動する一方、収入が限られる世帯では「家計に占める食費の割合(エンゲル係数)」が高まりやすい傾向があります。
物価の上昇が続く中では、食料品の価格動向に注意を払いながら、日々の食生活と家計全体をバランスよくコントロールしていくことが求められるでしょう。
5. みんなの平均を参考に、家計の見直しも検討
ここまで、今の70歳代の貯蓄額やシニア世代の生活費について見てきました。平均値はあくまでも参考ですが、平均を知ることで、自分の状況を確認でき、家計の見直しにもつながるはずです。
また、現役世代である40〜50歳代の方が70歳代を迎える頃には、生活費がさらに高くなっている可能性があります。
今後も物価上昇が続くと予想されます。こうした将来を見据え、現役の今から老後に備えた資産形成を考えることが重要です。最近では、新NISAやiDeCoなど、国が用意する税制優遇制度も充実していますので、活用することも検討してみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 厚生労働省「健康寿命の令和4年値について」
- 厚生労働省「令和5年簡易生命表の概況」
- J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査(2024年)」
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 総務省「家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」
- 総務省統計局「家計調査 家計収支編(2024年)第3-2表」
- 総務省統計局「家計調査報告(-2025年(令和7年)7月分-)」
村岸 理美