3. 【NISAポイント③】非課税枠が再利用できるのは売却した翌年
NISA制度では、1人あたり1800万円の非課税枠が設けられています。上限に達すると新たに非課税投資することはできないものの、保有している商品を売却するとその分の非課税枠を再利用することができます。
ただし、非課税枠が復活するのは売却した翌年である点に注意が必要です。
たとえば、非課税枠1800万円のうち、100万円を売却するとします。売却した100万円の枠で買い付けができるのは翌年からとなり、売却したからといってすぐに非課税枠を再利用できるわけではありません。
市場の状況やライフステージの変化などに合わせて保有資産を入れ替える際は、そのタイミングに注意するようにしましょう。
なお、今年8月に公表された金融庁の税制改正要望では、非課税保有限度額を当年中に復活することも盛り込まれています。今回の金融庁の税制改正要望は、あくまで今後の議論を促すための第一歩です。しかし、将来的にNISA制度がさらに使いやすくなるよう、見直しが行われる可能性を秘めています。
4. 【NISAポイント④】保有商品はいつでも売却できるわけではない
NISAで対象となる上場株式や投資信託は、売却して現金化することができます。ただし、商品によっては売却できないタイミングがある点に注意が必要です。
たとえば、投資信託では「ファンド休業日」というものが設けられており、新規買付や売却の取引が制限されます。特に、外国の株式や債券などが組み入れられているファンドでは、その国の祝日などにファンド休業日が設定される傾向にあります。
また、外国株式についても、祝日などで現地の市場がオープンしていないときは売却することができません。
外国の資産を保有する際は、取引ができない日にも注意するようにしましょう。