2ヶ月に1回訪れるのが年金の支給日です。リタイア後の暮らしを支える大切な収入ですから、心待ちにしている方も多いことでしょう。

インフレ傾向が顕著になる昨今、年金だけでは生活が苦しいと訴える方が増えるなか、定年間近の方のみならず、年金財政を支える若い世代の方にとっても「年金だけで生活できるか」は大きな関心事です。

そこで、今回の記事では、日本の年金制度についておさらいし、年金を月に15万円以上受け取っている方の割合についてお伝えします。老後の生活を考える参考にしていただければ幸いです。

1. 日本の年金制度は「2階建て構造」

日本の公的年金制度は、すべての国民が加入する国民年金と、会社員や公務員が加入する厚生年金による「2階建て構造」になっています。

国民年金は「基礎年金」に当たる部分で、制度の土台(1階部分)になります。その上に積み上げられるのが厚生年金で、2階部分に相当します。

日本の公的年金制度は「2階建て」

日本の公的年金制度は「2階建て」

出所:日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」等を参考にLIMO編集部作成

また、厚生年金加入者が企業年金やiDeCoにも加入している場合、それらは3階部分に位置づけられます。

国民年金加入者には厚生年金部分はありませんが、国民年金基金やiDeCo、付加年金などに加入していれば、これらが2階から3階部分になります。