老後の生活設計を考えるうえで大切な要素として、年金受給額と貯蓄額があります。

70歳以上の世帯では、平均的な生活費にどのくらいかかり、手持ちの資産はどれくらいあるのでしょうか。

本記事では、70歳以上のシニア世代が受給している平均年金額と平均貯蓄額、1カ月の生活費の収支について、詳しく解説します。

1. 2025年度の標準的な年金額はいくら?

厚生労働省が公表した「令和7年4月分からの年金額等について」によると、2025年度の標準的な年金額は、国民年金が6万9308円、厚生年金が23万2784円です。

国民年金で6万9308円が受給できるのは、保険料を40年間(480ヵ月)納付した場合であり、未納月がある場合はその分減額されます。

また、厚生年金は男性の平均的な収入(平均標準報酬45万5000円)で40年間就業した場合に受け取る年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準とされています。

平均収入や厚生年金加入期間は人それぞれ異なるため、あくまでも参考程度にとどめておくと良いでしょう。

なお、令和7年度の標準的な年金額は、前年度から 1.9%の引上げとなっています。

国民年金は1308円の増加、厚生年金は4412円の増加です。