7. 公的年金だけで生活できる?

厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」によると、年金を受給する高齢者世帯のうち、収入のすべてが「公的年金・恩給」である世帯は43.4%。つまり約6割が公的年金以外のお金が必要な状況にあると示しています。

公的年金・恩給を受給している高齢者世帯における公的年金・恩給の総所得に占める割合別世帯数の構成割合

公的年金・恩給を受給している高齢者世帯における公的年金・恩給の総所得に占める割合別世帯数の構成割合

出所:厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」II 各種世帯の所得等の状況

老後の収入は、現役時代の働き方や暮らし方に大きく左右されます。ねんきん定期便やねんきんネットで将来の受給見込額を把握し、それに応じた準備をすることはもちろん可能です。

しかし、近年は収入が思うように伸びない中で物価高が続き、十分な資産形成ができない世帯も少なくありません。

多くの人が、年金だけでは生活が厳しくなる状況に直面していると言えるでしょう。この厳しい現実を認識し、早めの対策を講じることが重要です。

参考資料

和田 直子