2.3 貯蓄が進まない人の共通点【その3】急な支出を想定していない
しっかり貯めているつもりでも、病気やケガ、介護といった予期せぬ出費で一気に資産を取り崩してしまうケースがあります。特に高齢になると医療費は増え続け、長期入院や療養が必要になると負担は想像以上に大きくなります。
年代別の医療費を見てみましょう。
厚生労働省の統計でも、70代で年間60万円以上、90歳を超えると100万円超に達することが示されています。
また、現役世代であっても安心はできません。統計上、20代では年間10万円前後、30代でも15万円前後の医療費がかかっています。
金額としてはまだ少ない水準ですが、思わぬケガや病気によって急な出費が必要になることは珍しくありません。特に働き盛りの世代では収入や支出が流動的で、想定外の医療費が家計を圧迫するリスクは十分にあります。
だからこそ、年齢にかかわらず「急な支出」を生活設計に組み込んでおくことが重要です。医療費や介護費用の上乗せを意識して準備しておけば、老後資金の取り崩しを防ぐだけでなく、現役時代の家計の安定にもつながります。