1.2 国民年金とは？
日本に住む20歳以上60歳未満のすべての人が加入するのが国民年金です。主に自営業者やフリーランス、学生などが加入し、職業により第一号被保険者・第二号被保険者・第三号被保険者の3つに分類されます。
第一号被保険者・・・自営業者や学生、無職の方など
第二号被保険者・・・会社員や公務員など
第三号被保険者・・・第二号被保険者に扶養されている配偶者
保険料ですが、第一号被保険者は自分で納付する必要があります。保険料は毎年見直しがあり、令和7年度の国民年金保険料は1万7510円です。被保険者は月ごとに保険料を支払うほか、まとめて支払うと保険料が割引されます。
国民年金の保険料は原則40年間（480カ月）納付する必要があり、全ての期間を支払えば満額の年金が受け取れます。
第二号被保険者は国民年金と厚生年金、両方の制度に加入しているため、厚生年金保険料として給与から天引きされます。第三号被保険者は自己負担がありません（※第二号被保険者の加入制度が負担）。
1.3 厚生年金とは？
会社員や公務員が加入するのが厚生年金保険です。厚生年金に加入している人は、同時に国民年金にも加入してることになり、将来は基礎年金と厚生年金の「2階建て」で年金を受け取ることになります。
厚生年金保険料は、給料や賞与の額から標準報酬月額、標準賞与額を決定し、保険料率をかけて計算されます。保険料は勤務先と被保険者が折半して支払うので、この点が国民年金保険との大きな違いです。
また、厚生年金の場合、現役時代の給料や賞与が将来の受給額に反映されるので、年金受給額に個人差が生じやすくなります。
2. 2025年度の年金は「1.9％」増額、物価上昇が影響
2025年度の年金額は、前年度比1.9％の引き上げが行われました。これは物価や賃金の変動を踏まえて調整される仕組み（マクロ経済スライド）で、年金額も世間一般の賃金上昇と同様に引き上げる措置が図られています。
しかし、物価上昇率が年金の増額率を超えない仕組みとなっているため、年金額が増えても、支出がそれ以上に増えている可能性があります。そのため、実質的には生活が厳しくなっていると言えるでしょう。
