先週の動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。前週にローソク足の実体が25日移動平均線を回復すると、先週はそのまま割り込むことなく、25日線にサポートされるように上昇しました。

大きなポイントは、5日移動平均線が25日移動平均線を下から上に抜けるゴールデンクロスが形成されたことです。短期的な目線は上に持っていいでしょう。

ただし、25日線、75日線ともに傾きはまだ下向きです。本格的な反発になるためには、心理的な節目である21,000円、75日線と重なる21,500円あたりへの回復が必要でしょう。いずれも過去にもみ合い、売買が積み上がっているところです。

特に21,000円は、2018年10月26日の安値(20,971円)にも重なります。ここを抜けるにはエネルギーが必要となりますが、抜けてしまえば、強いサポートラインに変わる可能性があります。

月初から3週間上昇が続いたことから、一服感もあります。先週は短い陰線と陽線が繰り返しました。投資家の迷いが現れています。21日には一時、20,892円と、21,000円に迫りながらも奪回はできませんでした。

こういったことから今週、若干の調整が起こる可能性もあります。その場合の下値めどとしては、節目となる20,000円のほか、2019年1月4日と1月7日の間の窓埋めとなる19,655円あたりが意識されます。

下原 一晃