約1か月ぶりの高水準ながら、上昇一服か

2019年1月25日の日経平均株価の終値は、前日より198円93銭高の20,773円56銭となりました。4日ぶりの反発です。ただし3日間の下落幅は144円あまりと小さく、25日はその分を取り戻しただけでなく、一時270円近く上げる場面もありました。終値は2018年12月19日以来、約1か月ぶりの高い水準となりました。

今週以降の動きはどうなるでしょうか。日経平均は大発会の1月4日こそ下落したものの、その後は3週間、じりじりと上昇を続けてきました。ただし先週あたりから一進一退となり、上昇一服といった印象も受けます。

相場の先行きを占う上で懸念されるのが世界景気の減速です。国際通貨基金(IMF)は21日、世界経済見通しを改定しました。それによると、2019年の成長率予測は3.5%と、2018年10月時点から0.2ポイント下方修正しました。

背景として、米中の貿易摩擦のほか、欧州連合(EU)からの離脱に関して英国内が分断されている問題などが挙げられています。その一方で、日本の2019年の成長率見通しは0.2ポイント上方修正されて1.1%となっています。

国内では来週、2018年4~12月期の決算発表が本格化します。中国景気の減速などを理由に、業績を下方修正した企業もあるものの、それらの株価は持ち直しており、むしろ悪材料出尽くしと考える投資家も多いようです。しばらくは、個別の銘柄を物色する動きになりそうです。

東証1部売買代金は先週、21日から24日まで4日連続、2兆円割れと商いも薄かったのですが、25日には2兆円を回復しました。今週からの活況に期待したいところです。

今週は重要な経済指標の発表やイベントもあります。2月1日には米1月貿易統計が発表さます。1月29日から30日にかけては米連邦公開市場委員会(FOMC)が開かれ、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の定例記者会見も行われます。

今のところ、当面利上げを見送る考えを示しているものの、その変化があるのか注目されるところです。内容次第によっては米株が上下に振れることもあるので注意が必要です。

なお、31日にはEUの10月~12月期四半期域内総生産(GDP)も発表されます。

25日移動平均線を回復しゴールデンクロスを形成