2. 障害認定で後期高齢者医療に加入するメリットとは?

65歳から74歳の方が、障害認定を受けて後期高齢者医療制度に加入する大きなメリットは、国民健康保険よりも保険料が安くなる可能性があることです。

後期高齢者医療制度の保険料は、その地域の高齢者全体の医療費を基に算出されるため、一人あたりの負担額が比較的抑えられています。また、一定所得以下の方向けの保険料軽減措置が国民健康保険よりも手厚い場合が多いのも特徴です。具体的に保険料を比較してみましょう。2025年(令和7年)の後期高齢者医療制度の全国平均保険料は月額7192円と見込まれています。

後期高齢者医療制度令和6・7年度の保険料率など

後期高齢者医療制度令和6・7年度の保険料率など

出所:厚生労働省「後期高齢者医療制度の令和6・7年度の保険料率について」

一方、国民健康保険料は市区町村によって計算方法が異なり、世帯単位で算定されます。例えば、東京都港区の早見表を見てみましょう。

令和7年度「東京都港区・国民健康保険料の概算早見表(公的年金収入のみの場合)」

令和7年度「東京都港区・国民健康保険料の概算早見表(公的年金収入のみの場合)」

出所:東京都港区「令和7年度港区国民健康保険料早見表」

公的年金収入が年間200万円の65歳以上の方の場合、月額保険料は9415円です。このように、後期高齢者医療制度のほうが、保険料が安くなる可能性があることがわかります。

どちらの保険料が安くなるかは、ご自身の所得や家族構成によって異なります。お住まいの市区町村の窓口で、両制度の保険料を試算してもらうのが最も確実です。