日本の長寿化が進む中、生活の柱となるのが公的年金です。先週の8月15日は今年4回目となる年金支給日でしたが、年金は隔月支給のため次回は2か月先まで待つことになります。「将来いくら年金をもらえるのか」「年金制度改正法の成立でどう変わるのか」など年金制度については意外と知られていません。今回は、国民年金と厚生年金の2階建て構造のしくみや、2025年度の年金額改定、さらに厚生年金の受給額分布や制度改正法のポイントを整理して解説します。

1. 平均寿命の長期的な推移からみえる「日本の長寿化」

2025年7月25日に厚生労働省が公表した「令和6年簡易生命表の概況」によると、最新の平均寿命は男性が81.09年、女性が87.13年でした。

また、平均寿命の長期的な推移を見ると、男女ともに着実に延びています。

長い老後を安心して過ごすためには、現役時代からの計画的な貯蓄や資産形成、そして公的年金制度を正しく理解することが大切です。