自分でつくる年金とも言われる個人型確定拠出年金のiDeCo(イデコ)について聞いたことのある方もいるでしょう。iDeCoの最大の特徴は節税効果が高いこと。掛金を拠出するとき、運用益が出たとき、受け取るときの3段階で節税効果の恩恵を受けられます。

たとえば、iDeCo公式サイトのかんたん税制優遇シミュレーションを使って年収500万円の30歳の人が毎月3万円、60歳になるまで積み立て続けるとどれくらいの節税効果があるのか確認してみましょう。そうすると、30年間で216万円も節税できることになります。

また、iDeCoの運用では、元本割れのリスクが怖いという方にも、元本確保型商品として預金や保険という選択肢もあります。iDeCoの場合は上述のように運用益にかかる税金はかかりません。通常の預金でも利息には20.315%の税金を引かれることを考えると嬉しい特徴ですよね。

さらに、iDeCoの場合は60歳になるまで原則お金を引き出すことができないので、老後資金専用の資産形成ができるというわけです。こうした制度も上手く利用することを考えてみてはいかがでしょうか。

世帯収入を増やす

元々の収入が少なければいくら頑張っても資産を増やすことはできません。日本の平均年収は現状400万円ほどで、手取りは約330万円と言われています。単純に12カ月で割ると月に使える額は27万5千円。その中から生活費にプラスして老後資金を捻出するのはかなり厳しいと言えるのではないでしょうか。

今のままでは収入増が見込めないというのであれば、転職をして収入アップを狙ったり、副業を始めて収入の口を増やしたりということを考える必要があるでしょう。国の政策に文句を言っていても誰も助けてくれません。日本で暮らすと決めた以上、なにより自分や家族のために収入面も真剣に考える必要があると言えます。

また、妻が専業主婦の場合、働いて厚生年金に加入することにより老後の年金も増えますし、収入から貯金に回すこともできるようになります。家族で協力して世帯収入を増やすことにより、余裕のある老後につながるでしょう。

まとめ

老後資金として必要になる金額は大きく、若いうちから計画的に増やしていく工夫が必要です。年金や退職金も現在の水準でもらえるかは分からないので、余裕を持った金額を用意した方が良いと言えます。まずはどのくらいの老後資金が必要になるかを試算して、貯金・投資・収入アップなど、ご自身に合う方法で資産を増やしていきましょう。

参考:
平均寿命、男女とも過去最高 2017年厚労省(日本経済新聞 2018年7月20日)
かんたん税制優遇シミュレーション(iDeCo公式サイト)

LIMO編集部