2.2 【全体・男女別】年金の受給額は「個人差」「男女差」が大きい現状
同じく「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」に基づき、60歳から90歳以上までの受給者全体について、平均額や男女差・個人差を確認していきます。
国民年金
- 全体 5万7584円
- 男性 5万9965円
- 女性 5万5777円
厚生年金
※国民年金部分を含む
- 全体 14万6429円
- 男性 16万6606円
- 女性 10万7200円
国民年金のみを受け取る場合、平均月額は全体・男女別ともに5万円台で、最も多い層も6万~7万円台に集中しています。
一方、厚生年金(国民年金を含む)の平均月額は全体で14万円台ですが、男性は16万円台、女性は10万円台と、性別による差が大きく出ています。
加えて、ボリュームゾーンも男性が16万~19万円前後に対し、女性は9万~11万円前後と開きがあります。
さらに、グラフが示すとおり、男女ともに月額1万円未満の低年金から、20万円を超える高年金まで幅広く分布しています。
こうした差は、現役時の収入水準や厚生年金への加入期間の違いが反映された結果といえるでしょう。
次章では、老齢年金に潜む意外な盲点について解説します。