3. 「2割負担の配慮措置が終了」負担はどのくらいに増える?
2割自己負担の配慮措置が9月30日に終了した後、「負担はどのくらいに増えるのか?」試しに計算をしてみます。例えば、1か月の医療費が合計11万円で、A病院に2回、B病院に1回かかった場合で考えてみましょう。
内訳は、
- A病院(1回目)医療費5万円/2割自己負担額1万円
- A病院(2回目)医療費4万円/2割自己負担額8000円
- B病院で医療費2万円/2割自己負担額4000円
→医療費は合計11万円で、本来の2割負担だと窓口で支払う金額は合計2万2000円になります。
配慮措置適用中は自己負担の増加額が月3000円に抑えられていたため、窓口で支払う金額は合計1万6000円でした。これは、A病院での2回の受診で合計1万2000円、B病院で4000円を支払う計算になります。このうち、高額療養費の支給(払い戻し)分の2000円を引くと、最終的な自己負担額は1万4000円となります。
しかし、措置終了後はこの上限がなくなるため、本来の2割負担である2万2000円を窓口で支払うことになります。結果的に、このケースのような場合だと配慮措置の終了後は負担が月に8000円程度増える可能性があるといえます。
通院頻度の高い高齢者の方にとっては、配慮措置終了後の負担増がじわじわと家計に影響を及ぼすかもしれません。高額療養費制度の活用も踏まえ、ご自身の医療費負担がどう変わるのか、改めて確認しておくことが大切ですね。