2. 【超危険!刈払機事故】直接刃に当たるだけではない、飛散物の恐怖の映像も!

国民生活センターでは、動画の中で飛散物についての危険性も訴えています。

刈刃が石などの異物に接触すると、接触した異物や破損した刈刃の破片が飛散し、作業者自身や周囲の人に当たる事故が発生します。

動画で公開されている事故の再現テストではエンジン式の刈払機を使用して、刈刃(4枚刃、8枚刃、チップソー、ナイロンコードカッター)に異物(約20~30mmの石)を接触させた際の、飛散距離及び飛散速度を調べました。また、飛散物の威力を知るための参考として、自動車に衝突させて破損の程度を調べています。

その結果は以下の通りでした。

  • 各刈刃の最長の飛散距離は4枚刃が約67.8m、8枚刃が約30.2m、チップソーは今回の条件では飛散せず、ナイロンコードカッターが約16.9mでした。
  • 各刈刃の飛散速度は、4枚刃が約130km/h、8枚刃が約76km/h、チップソーは今回の条件では飛散せず、ナイロンコードカッターが約48km/hでした。
  • 4枚刃、8枚刃では、石が刃の間に入りやすく、飛散距離及び飛散速度が大きくなりました。
  • チップソーでは、石が刃の間に入りにくく、飛散しにくいという傾向が見られました。しかし、刃の間に入るほど石が小さい場合、高速で飛散するほか、刃の先端(チップ)が破損して周辺に飛散することもあります。
  • ナイロンコードカッターでは、ナイロンコードが石に接触すると大きく変形するため、飛散距離及び飛散速度は小さい値でしたが、周辺の砂等が周囲に飛び散ることがありました。また、ナイロンコードをマネキンに接触させても、金属製の刈刃のように切り裂かれることはありませんでした。
  • 刈払機(4枚刃を装着)から10m離れた位置に停車した自動車に、飛散物(20~30mmの石)を衝突させたところ、塗装部の剥離や変形が生じたほか、ウインドーガラスが破損することがありました。

動画でも、刃に当たって飛散した石が、強固なはずの車のガラスに当たるとものの見事にヒビが入り、メリメリと割れていく様子がわかります。

小さな小石がここまでの破壊力を持つとは、事故の恐ろしさをまざまざと見せつけられました。

特に夏に多い草刈り。

うだるような暑さの中で、注意が散漫にならないよう、炎天下や、長時間の草刈り作業は避けるなど、十分に注意しましょう。