貯金箱や引き出しにたまった大量の小銭。

預けようと銀行に持ち込んだら、「手数料がかかります」と言われてびっくり!そんな経験はありませんか?

近年は金融機関のコスト削減や硬貨取り扱い業務の負担軽減を理由に、ATMや窓口でも硬貨の入金・両替が有料化されつつあります。

本記事では、主要銀行の最新手数料事情と、できるだけお得に小銭を処理するための具体策を紹介します。

1. 主要銀行の硬貨取扱手数料(2025年8月時点)

かつては無料だった銀行の硬貨入金ですが、近年は手数料を設定する金融機関が増加しています。

メガバンクを中心に、硬貨取扱手数料をまとめました。

主要銀行の硬貨取扱手数料(2025年8月時点)1/2

主要銀行の硬貨取扱手数料(2025年8月時点)

出所:ゆうちょ銀行・三菱UFJ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行

1.1 主要銀行の硬貨取扱手数料(2025年8月時点)

ゆうちょ銀行(ATM)

  • 1~25枚:110円
  • 26~50枚:220円
  • 51~100枚:330円(毎回)

ゆうちょ銀行(窓口)

  • 1~100枚:無料
  • 101~500枚:550円
  • 501~1000枚:1100円

三菱UFJ銀行(ATM)

  • 1回100枚まで:無料

三菱UFJ銀行(窓口)

  • 1~100枚:無料
  • 101~500枚:550円
  • 501~1000枚:1100円

三井住友銀行(ATM)

  • 1回100枚まで:無料

※500円硬貨は75枚まで

三井住友銀行(窓口)

  • 1~300枚:無料
  • 301~500枚:550円
  • 以降500枚ごと:550円加算

みずほ銀行(ATM)

  • 1回100枚まで:無料

みずほ銀行(窓口)

  • 1~100枚:無料
  • 101~500枚:550円
  • 501~1000枚:1320円

※各行とも両替手数料は別途設定あり

2. 小銭の取り扱い、手数料有料化の背景とは?

実は銀行にとっても、小銭の取り扱いには大きな手間とコストがかかります。

硬貨は紙幣に比べて重いため、店舗内での運搬や保管、仕分けに時間と人手が必要です。さらに、ATMや硬貨計数機は摩耗や汚れで故障しやすく、修理やメンテナンスにも費用がかかります。

また、誤って海外の硬貨が混入し機械が詰まるといったトラブルも少なくありません。

このように、小銭は「数える・仕分ける・袋詰めする」といった作業に人件費がかかるため、銀行にとって負担が大きいのです。

その結果、近年では硬貨取扱手数料を導入する銀行が増えています。こうした動きは、人員削減や店舗の統廃合といった銀行業界全体の流れともつながっています。

3. 手数料なしで大量の小銭を処理する具体策

例えばゆうちょ銀行では、ATMで硬貨を預け入れると必ず手数料が発生します。

ゆうちょ銀行店舗内や郵便局内に設置しているATMの硬貨取り扱い手数料2/2

ゆうちょ銀行店舗内や郵便局内に設置しているATMの硬貨取り扱い手数料

出所:ゆうちょ銀行「ATMご利用時間・料金」

 

  • 1~25枚:110円
  • 26~50枚:220円
  • 51~100枚:330円(最大100枚まで/回)

もし100枚を20回に分けて預けると、6600円もの手数料になる計算です。

ゆうちょ銀行のATM硬貨入金は、以前は無料だったのでそのイメージが残っている方も多いかもしれませんが、現在は有料化されているので注意が必要です。

こうした負担を避けるには、他の手段を検討する必要があります。

では、どんな手段があるか具体的に見ていきましょう。

3.1 無料枠のある銀行を狙う

メガバンク・地銀では、ATM入金で100〜300枚程度まで無料という条件が残っているところもあります。

先述の表を参考にすると、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行などは100枚まで無料となっており、地方銀行や信用金庫などの中にも一定の枚数まで無料という銀行が多くあります。

硬貨取り扱いATMが近くにあるのであれば、小銭を小分けにして複数回入金すると良いでしょう。

3.2 日常の買い物で計画的に消費

日常の買い物では、会計時に少しずつ硬貨を使うよう意識すると効率よく減らせます。

たとえば、会計が1,368円なら「1,000円札+小銭368円」で支払うと、自然に硬貨を整理できます。

特に1円玉や5円玉は優先して使うと処理がスムーズです。小銭がたまっているときは、キャッシュレス決済だけに頼らず、現金も持ち歩いて使うとよいでしょう。

ただし、大量の小銭でまとめて支払うのは避けるのがマナーです。有人レジでは周囲の迷惑になりますし、セルフレジでも機械が詰まる原因になります。

小銭を減らすときは「一気に」ではなく「少しずつ」を意識して、日常の支払いの中で自然に活用していくのがおすすめです。

3.3 交通系ICカードへのチャージ

駅の自動券売機では、10円・100円・500円硬貨を使ってSuicaなどの交通系ICカードにチャージできます。手数料なしで、小銭を電子マネー化して持ち運びやすくできる便利な方法です。

対応対象:Suicaなどの交通系ICカード(PASMO、ICOCA等を含む相互利用カード)

ただし、1円玉・5円玉は不可なので注意しましょう。また、こちらもマナーとして、大量の小銭を投入するのは避けましょう。

3.4 募金や自治体の回収ボックスを活用

学校や公共施設の募金箱に寄付する方法です。

小銭を処分しながら社会貢献にもつながります。

3.5 硬貨両替機や商業施設のサービスを利用

商業施設によっては、一定額以上の買い物を条件に無料で硬貨を紙幣に両替してくれる場合があります。

4. 利用シナリオ別の最適方法

小銭処理は、「無料で少しずつ」か「手数料を払って一気に」かの二択に分かれます。

手間を惜しまなければATMで100枚以内を無料で入金できますし、時間を優先するなら窓口一括処理も選択肢です。

自分の硬貨の量・種類・ライフスタイルに合わせて最適な方法を選ぶことが、賢い小銭整理の第一歩です。ここでは、シナリオ別のおすすめの入金方法を紹介いたします。

4.1 家に500枚以上の1円玉がある場合

1円玉はかさばる割に金額が小さく、ATM入金の無料枚数枠をすぐに超えてしまいます。

この場合は無料硬貨入金枠が広い銀行の窓口があれば複数回、数日に分けて利用するのがおすすめです。

4.2 500円玉貯金を満タンにした場合

多くの市販型500円玉貯金箱は、10万円分=500円玉200枚 の貯金ができるものが多いです。

まずはATMで無料入金できる100枚までを複数回利用するのが良いでしょう。多くて3回に分けると入金できる可能性が高いです。

ATMの無料枚数制限は銀行によって異なるため、事前確認が必須です。

4.3 手間をかけずにまとめて処理したい場合

「小銭の仕分けや分割入金は面倒」という場合は、手数料を払ってでも銀行窓口で一括処理するのが現実的です。

時間と労力を節約できるため、忙しい人や大量の硬貨を一気に処理したい人には向いています。コストと時間のバランスを見て判断しましょう。

5. まとめにかえて

大量の硬貨取り扱いは、ゆうちょ銀行を含めほぼすべてが有料化しているのが現状です。

しかし、銀行窓口やATMの無料枠や日常の買い物、電子マネーへのチャージ、募金などを組み合わせれば、手数料ゼロで小銭を片付けることは可能です。

大切なのは「ため込まない」こと。こまめに使ったり預けたりすれば、大量の小銭を抱えて困ることもありません。

家計にも時間にも優しい、小銭のスマートな付き合い方を今日から始めてみませんか。

参考資料

和田 直子