厳しい暑さが続く8月は、冷房代や食費がかさみ、年金暮らしの家計にとって負担の大きい季節です。
そんな中、毎月の年金額を把握することは、生活設計を見直すうえで欠かせません。特に、60歳代から90歳以上の方々が受け取っている「厚生年金」と「国民年金」の平均月額は、世代ごとの生活実態を知る手がかりになります。
2025年度は年金額が前年比1.9%増額されましたが、実際の受給額は個人の加入状況や働き方等によって大きく異なります。
この記事では、60歳代から90歳以上までの年代別に、「厚生年金」と「国民年金」の平均受給額を一覧表でわかりやすく紹介します。暑さが厳しいこの時期だからこそ、老後の収入を見直すきっかけにしてみませんか。
1. 【1.9%増額】2025年度の年金額はいくら?
年金支給日は2カ月に一度、偶数月の15日(※)に、前月までの2カ月分がまとめて支払われます。
2025年は6月13日(金)が4月・5月分、8月15日(金)が6月・7月分の年金支給日です。
公的年金は、物価や賃金の動きを踏まえて年度ごとに改定されるルールがあり、毎年6月に支給される4月分の年金から、その年度の改定率が適用されます。
※15日が土日・祝日の場合は直前の平日に前倒しとなります。
1.1 2025年(令和7年)度の年金額例
2025年度の公的年金は前年度より1.9%増額されました。
厚生労働省公表の年金額例では、厚生年金のモデル夫婦世帯(※1)で月額23万2784円、国民年金の満額(※2)は月額6万9308円です。
夫婦ともに国民年金のみ(満額受給と仮定)を受け取る世帯であれば、二人分の年金額はひと月13万8616円となります。
※1 男性の平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45万5000円)で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準
※2 国民年金保険料を全期間(480カ月)納付した場合に65歳以降で受給できる年金額