残暑が落ち着いてきた9月、現在各自治体で定額減税に関わる給付金の情報を発信しているのはご存知でしょうか。2024年に実施された定額減税では減税しきれなかった人などが一定数いました。その方々へ向けた「定額減税補足給付金(不足額給付)」が現在行われているのです。どんな人が対象で、具体的な申請方法はどのようなものか、今回はわかりやすく解説していきます。

1. 【不足額給付】2024年に実施された定額減税とは?

2024年に実施された定額減税は、所得税と住民税から直接減税されるしくみでした。しかし、納めている税金が減税の金額よりも少ない場合は、「減税しきれない」という事象が発生してしまいます。

この減税しきれない分を、不足なく減税と同じ効果を対象者に届けるために、まず給付金として補ったのが「調整給付」です。その後、今年の所得や家族構成の変動で、当初の調整給付でも足りない分が出てしまうこともあるため、その差額を埋めるために「不足額給付」が支給されることになりました。この不足額給付によって、各家庭の状況に応じた公平な減税が行われることになるというわけです。

不足額給付のイメージ2/5

不足額給付のイメージ

出所:内閣官房「調整給付金(不足額給付)」とは?

具体的にどんな人が「不足額給付」の対象になるのか、次章で確認していきます。

2. 【不足額給付】2025年、今回の給付「だれがもらえる?」

定額減税補足給付金(不足額給付)は次の2つのケースに該当する方が給付をうけることになります。

2.1 不足額給付Ⅰ:調整給付では足りなかった人

所得税や住民税からの定額減税がきちんとされなかった人には、「調整給付」として現金が支給されました。しかし、あとからわかった実際の収入や扶養家族の数によって、「結果的に当初の見積もりより少なくなった」という人もでてきます。

以下のようなケースに当てはまる人が対象になることがあります。

  • 2024年の所得が、退職などで前年より減った
  • 2024年中に扶養親族が増えた(子どもの誕生など)
  • 税金の修正申告で、住民税が少なくなった
  • 前年は所得がなかったが2024年に就職した(学生の就職など)

不足額給付Ⅰのケース3/5

不足額給付Ⅰのケース

出所:内閣官房「調整給付金(不足額給付)とは?」

→ いずれも当初の見積もりより減税できる額が増えるため、足りなかった分が追加で支給される可能性があります。具体的には、当初もらった給付金と改めて計算した給付金の差額分が支給額となります。

2.2 不足額給付Ⅱ:定額で原則4万円の支給

定額減税の対象となる所得税・住民税の納税額がゼロで、なおかつ、扶養親族の対象外である方、また「一定所得以下の世帯向け給付金」ももらっていない人がいます。そうした方に、定額で原則4万円を支給する仕組みです。

以下の条件をすべて満たした人が対象になることがあります。

  • 所得税・住民税の納税額がゼロ
    →本人として定額減税の対象外
  • 家族の扶養に入っておらず扶養親族の対象外
    →青色事業専従者・事業専従者(白色)や合計所得金額48万円超の方
  • 一定所得以下の世帯向けの給付を受けていない
    →2024年度の非課税世帯(7万円)、住民税均等割のみ課税世帯(10万円)、新たな非課税世帯または均等割のみ課税となった世帯(10万円)のいずれの給付も受けていない

→ 例えば、家族経営を支える専従者や、所得はあるが課税されていない人などが該当する可能性があります。

3. 【不足額給付】「いつ振り込まれる?」この秋に申請締め切る自治体も!

給付方法や手続き・申請期限など各自治体によって異なります。一例として、神奈川県横浜市の給付金に関する手続き方法について紹介します。横浜市では7月にすでに各案内などを発送しています。

3.1 原則、手続きが不要な方(自動的に振り込まれる人)

  • 「支給のお知らせ」が届いた方

原則として手続きは必要ありません。特別な手続きをしなくても、給付金は自動的に振り込まれます。ただし、振込口座の変更を希望する場合は、オンラインでの手続きが必要です。

3.2 手続きが必要な方(申請しないともらえない人)

  • 「確認書」や「制度案内はがき」が届いた方

オンラインでの手続きが必須です。はがきに記載された15桁の番号を使って申請してください。

  • 7月中に何も届かなかった方

給付金を受け取るためには手続きが必要です。この場合、まず「横浜市電子申請・届出システム」でオンライン申請用の番号を発行してもらい、届いたメールに従って手続きを進めましょう。

オンラインでの手続きが難しい場合は、郵送での手続きも可能です。なお、郵送物は住民登録されている住所に届くため、転居した場合は郵便局で転送手続きを行うことをおすすめします。

横浜市の例「通知発送・支給時期について」5/5

横浜市の例「通知発送・支給時期について」

出所:横浜市「【不足額給付】定額減税を補足する給付金(不足額給付)のご案内」

3.3 給付金には申請期限もあり《横浜市の例》

郵送の場合は令和7年10月31日(金)必着、オンラインの場合は同日23時59分59秒までです。郵送申請は消印有効ではないため、必ず期限内に届くように手続きを進めてください。

このように自治体ごとで給付金の手続き方法や申請期限なども変わり、また人によっては「手続き不要で自動的に振り込まれる人」と「手続き必要で申請しないともらえない人」がでてきます。お住まいの自治体の情報を確認してみることをおすすめします。

4. 【不足額給付】「図解・フローチャートでわかりやすく解説する自治体も」まずは確認を

今回は2024年に実施された定額減税で減税しきれなかった人へおくられる「定額減税補足給付金(不足額給付)」について解説しました。手続きは自治体によって異なりますが、特に注意してほしいのが「自分で申請が必要な人」です。通知が来ても、「よくわからないから」とそのままにしていると、せっかく受け取れるはずの給付金を逃してしまうことになりかねません。

まずは、お住まいの自治体から送られてきた通知をしっかり確認しましょう。最近はフローチャートなどで分かりやすく案内している自治体も増えています。手続きが自動で行われるのか、それとも自分で申請が必要なのか、必ずチェックしてください。自治体によっては今回紹介した横浜市のように自治体ホームページにて「図解・フローチャート」などでわかりやすく解説する自治体もあります。

給付金には申請期限があり、多くの自治体では2025年10月末に期限を設定している状況です。期限を過ぎてしまうともらえなくなってしまいますので、早めの行動が大切です。制度を正しく理解し、もらえる支援をきちんと受け取ることで、家計の安心感も広がります。

参考資料