シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回は焼鳥チェーン店「鳥貴族」を運営する鳥貴族(3193)の、2018年12月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。

直近の月次実績はどうだったか

2019年1月10日に更新された鳥貴族の2018年12月既存店売上高は、対前年同月比93.4%でマイナス成長になりました。内訳は客数95.4%、客単価97.9%と、客数・客単価ともにマイナスとなっています。

一方で全店売上高は107.3%と、プラス成長を維持しています。

今期の既存店売上高の振り返り

では、2019年7月期のここまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか。

既存店売上高は、今期5カ月続けてのマイナス成長となっています。客数が全ての月でマイナスの中、客単価は8月・9月とプラスとなっていましたが、10月から客単価もマイナスに。同社は今期の新規出店を凍結して既存店のてこ入れに注力していますが、数字の推移を見る限り効果が出ているとは言えません。

一方で前期までに決定していた新規出店は行われており、全店売上高は今期全ての月でプラス成長となっています。

過去1年の株価動向はどうだったか

最後に同社の株価動向を見ていきましょう。

同社株価は2017年12月の3,965円を天井に、階段状に下落が継続中です。昨年12月にはサポート&レジスタンスとなっていた2,000円を割れており、1月も2,000円割れの水準で取引が行われています。

既存店の立て直しに同社は注力していますが、数字上の効果は月次売上状況からは見えてきません。今後は、どの時点で既存店売上高がプラスに転じるかに注目が集まるのではないでしょうか。

鳥貴族の過去1年間の株価推移

参考データ:月次報告 2018年12月度

LIMO編集部