4. まとめ:制度改革で変わる未来、給料格差はどう変わる
最低賃金の大幅な引き上げや、106万円の壁の撤廃といった制度改革は、パートタイム労働者の待遇改善に向けた大きな一歩です。実際、賃金上昇率ではパートの伸びがフルタイムを上回る場面も見られ、変化の兆しは表れ始めています。
とはいえ、業種によっては依然として月収ベースで2〜3倍の格差があり、構造的な開きが残されているのも事実です。
社会保険の適用拡大により、短時間労働者の将来的な保障が強化されれば、働き方そのものが見直され、格差の縮小につながる可能性があります。
制度の浸透には時間がかかり、企業側・労働者側双方に十分な理解が求められます。変化の時代だからこそ、制度を正しく理解し、自分にとって最適な働き方やキャリア形成について前向きに考えることが大切ですね。
参考資料
- 厚生労働省「プレスリリース令和7年度地域別最低賃金額改定の目安について」
- 厚生労働省「毎月勤労統計調査(全国調査)5月確報、第1表 月間現金給与額」
- 厚生労働省「社会保険の加入対象の拡大について」
- 総務省「日本標準産業分類(令和5年7月告示)」
村岸 理美