6. 注文住宅での満足ポイント1:キッチンの高さがちょうど良く、作業が快適
「キッチンにこだわりがあり、キッチンがとても使いやすく、特にキッチン台の高さが自分にとってちょうどいいと思いました。」
キッチンには特にこだわり、自分の身長に合った高さに設計したことで、調理や後片付けが快適に。
キッチンの天板の高さは一般的に「身長÷2+5cm」が目安とされています。長時間使う場所だからこそ、個人にフィットする設計が満足度に直結します。
7. 注文住宅での満足ポイント2:クローゼットが広く収納力抜群
「冬物や夏物、礼服などの服をいっぱい持っているので、クローゼットが広くて、満足しています。」
「イエコン」を運営している株式会社Clamppyが2025年4月8日に公表した「注文住宅で後悔したこと関する意識調査」によると、注文住宅のデザインに関して不満だったことについて「収納スペースの不足」が17.5%で1位となっています。
注文住宅のデザインに関して不満だったこと

出所:イエコン(株式会社Clamppy)「【注文住宅】建築費用が予算内に収まるケースはわずか2割!264人に聞いた“注文住宅で不満だったこと”(PRTIMES)」
注文住宅ではデザインだけでなく、日々の生活における機能性を考慮することも大切です。
収納スペースが充実していると、室内もスッキリ保てます。居住空間の快適性を維持するには、収納率10〜12%が目安とされています。ただし、これはあくまで「目安」です。
小さなお子さんがいる家庭や趣味の物が多い家庭では、15%以上、場合によっては18%〜20%を目指すのが理想とされることもあります。
8. 注文住宅での満足ポイント3:トイレが広く設計されており、落ち着く空間に
「トイレが少し広めの設計なので、少し長い時間トイレに入っていてもそれほど苦にならず、快適さを感じます。」
狭くなりがちなトイレも、少し広めに設計したことで使いやすく、長時間いても快適とのこと。
標準的なトイレの広さはおよそ0.5坪(約1畳)ですが、手洗い器の設置有無や将来的な介護対応も視野に入れて設計しておくと安心です。
9. 注文住宅での満足ポイント4:廊下が広く、すれ違いもスムーズ
「廊下が広く十分にすれ違うことができ、急いで歩いてもぶつかる心配がないので、快適さを感じます。」
廊下をゆったり取ったことで、家族とすれ違う際にも窮屈さを感じず、日常動線がスムーズになったそうです。
廊下の標準幅は78cm前後ですが、90cm以上あると家具の搬入や車椅子の利用にも配慮できます。高齢期を見据えた設計としても有効です。
10. 注文住宅での満足ポイント5:お風呂の洗い場が広く、リラックスできる空間に
「風呂についてですが、洗い場のスペースが広いので、ゆっくりと体や頭を洗うことができ、リラックスできる空間のように感じます。」
洗い場のスペースを広く取ったことで、毎日の入浴が快適なリラックスタイムになっているとのこと。
洗い場が狭いと身体の自由が利きにくく、将来の介助のしやすさにも影響します。浴室サイズは一般的に1坪(1600×1600mm)ですが、将来の生活設計やライフスタイルに合わせて最適なサイズを選びましょう。
11. 後悔のない住まい作りを目指して
注文住宅では「将来の使い方」や「生活スタイルの変化」を意識することで、後悔のない設計につながります。
今回の体験談では、間取りや素材の選定、収納や水回りの設計など、暮らしの質に直結する部分での気づきが多く見られました。
これから家を建てる方は、実際の居住者の声を参考に、細かな部分にも配慮して検討していくことをおすすめします。
参考資料
- 国土交通省住宅局「令和5年住生活総合調査」
- 国土交通省「テレワークの推進 最新の調査動向<令和6年度調査結果>」
- イエコン(株式会社Clamppy)「【注文住宅】建築費用が予算内に収まるケースはわずか2割!264人に聞いた“注文住宅で不満だったこと”(PRTIMES)」
- 国土交通省「高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準」
中本 智恵