赤ちゃんが寝ているタイミングで好きなように寝たり食事をしたり、必要最低限の家事をしたり。ワンオペ最難関のお風呂は、脱衣所の床に敷いた着替え用のマットに赤ちゃんを寝かせ、目を離さないようドアを開けたままさっと自分だけシャワーを浴びた後に、赤ちゃんの沐浴を済ませる。赤ちゃんの着替えをして、自分は下着だけ着たらリビングに連れて行って赤ちゃんの保湿ケア。
確かに一人で大変なこともありましたが、逆に一人だったからこそ自分のペースでストレスなく過ごすことができました。自由な生活リズムやリビングでの下着姿など、親がいたら気を遣ってしまいがちなことも、気兼ねなくできるのは、里帰りをしなかったからこそ。
また、産後すぐからのワンオペは確かに大変でしたが、逆にやるしかない状況なのですぐに慣れることができたという点もあります。もし里帰りしていたら「ここは親に甘えよう」という意識が働き、実家から自宅に戻った時により大変になっていたかもしれません。
夫が積極的に家事育児に関与する状況が作れた
妻が里帰り出産をすると、夫は産後1カ月間の新生児期を一緒に過ごすことができないので、「子どもが生まれた実感がない」「父親の自覚が芽生えにくい」とも言われます。
そんな中、筆者が里帰り出産をしなかったことで、激務の夫にも良い兆候が。平日はほぼ深夜帰り、土日しか赤ちゃんと触れ合えない夫でしたが、産後すぐから土日には積極的に家事や育児を担うようになってくれました。出産直後で私の辛そうな姿を日々目にしていたため、そうせざるを得ない状況だったのでしょう。
「産後の恨みは一生続く」と言われるように、この時期の夫の行動は、夫婦の一生を左右すると言っても過言ではありません。筆者夫婦の場合は、新生児期の大変な時期を夫婦で乗り越えることができた、という自信にもつながったと思います。
里帰り出産をするかしないか悩んでいる人は、筆者の体験談を参考にしてみてください。もちろん、自分自身の考えだけでなく、実家や親の状況、夫の協力体制などを鑑みて、自分に合う方法を選ぶことをおすすめします。
秋山 悠紀