これからは「義務」になる有給休暇の取得。その具体的内容は?

たとえば入社してから半年目に10日付与された人であれば、その後1年以内、つまり入社してから1年6カ月以内に最低でも5日以上は有給休暇を取得できる(しなければならない)ということになります。

基本的に有給の付与は最低でも1年ごとなので、半年目に付与されれば、次は1年6カ月後に付与という形になります。つまり最低でも毎年5日は有給休暇を取得できることになります。

取得の方法:会社が取得日を指定

通常の有給休暇は、自分で休みたい日に休みます。しかしこの制度は、会社が日を指定して休ませる形になります。

ただし、すでにこの制度とは別に自主的に5日以上取得している人や、計画年休制度で5日間付与されている場合は対象外となります。1年に5日以上有給休暇を取得させることが目的なので、すでに5日以上取得している(または計画年休により取得予定)の場合は、目的を果たしているということです。

有給休暇は積極的に取得しよう

この制度の導入によって、会社としては否応なく5日間の有給休暇を取得させなければなりません。基準を満たせなかった会社には罰則まで定められています。

とはいえ、会社が日を指定するといっても各自の業務のスケジュールなどもありますし、結局はある程度働く側の希望に沿う形になるでしょう。

法律で制度化される以上、有給休暇の取得をためらう必要はありません。

これからは、どうせ5日は必ず取れるのであれば、自分から休みたい日を決めて有給休暇を計画的に取得していくというように、意識が変わっていくかもしれません。

一方、中には会社に行かないと不安、落ち着かないといった人もいるかもしれません。しかし、有給を取らせることが会社の義務になる以上、ワーカホリックでも有給を取らざるを得なくなります。休みたい人にとっても、休みたくない人にとっても、いろいろと仕事を見直す機会にもなるかもしれませんね。

渋田 貴正

参考記事

ニュースレター

メールアドレスをご登録いただくと、毎朝LIMOの更新情報をお届けいたします。
渋田 貴正

税理士・司法書士・社会保険労務士

東京大学経済学部卒業後、大手食品メーカーや外資系専門商社にて財務・経理担当として勤務。
在職中に税理士、司法書士、社会保険労務士の資格を取得。2012年独立し、司法書士事務所開設。
2013年にV-Spiritsグループに合流し税理士登録。現在は、税理士・司法書士・社会保険労務士として、税務・人事労務全般の業務を行う。