「年金生活者支援給付金制度」は、所得の少ない老齢年金・障害年金・遺族年金受給者を経済的に支援することを目的として、2019年からスタートした制度です。

対象要件を満たす限り、継続的に給付金を受け取れるので、生活費の一部として活用することが可能です。近年の物価上昇にも役立てることができますね。

そこで今回の記事では、年金生活者支援給付金制度の概要や申請の流れ、また今年度改定された年金額についてお伝えします。

1. 低所得世帯の家計を支える「年金生活者支援給付金」とは?

年金生活者支援給付金は、年金額が少ない方の生活を支援する目的で、年金に上乗せして支給される給付金です。給付金の種類は3つあり、受給している年金の種類によって受け取れる給付金が異なります。

  • 老齢年金を受給中の方:老齢年金生活者支援給付金
  • 障害年金を受給中の方:障害年金生活者支援給付金
  • 遺族年金を受給中の方:遺族年金生活者支援給付金

給付金は物価変動の影響を受けて毎年度改定され、今年度の給付金額は前年度より2.7%増額しています。老齢基礎年金額も1.9%引き上げられているので、受け取る総額は昨年よりも増えています。

【令和7年4月分からの月額給付基準額(カッコ内は前年度からの増額分)】

  • 老齢年金生活者支援給付金:月額5450円(+140円)
  • 障害年金生活者支援給付金(1級の方):月額6813円(+175円)
  • 障害年金生活者支援給付金(2級の方):月額5450円(+140円)
  • 遺族年金生活者支援給付金:月額5450円(+140円)

上記はあくまで基準額です。実際の給付金額は保険料納付期間や免除期間などに応じて異なります。

なお、年金生活者支援給付金は年金と同様に支給され、偶数月の15日(※15日が土日祝日の場合は直前の平日)が支給日です。給付金は年金と同じ口座に振り込まれますが、年金には合算されず、別々に振り込まれます。