次回の年金支給日は 8月15日(金)。年金は基本的に2カ月に1回の支給となっており、多くの年金受給者にとって、この日は大切な収入日です。

一方で、現役世代の方にとっては、「年金が毎月ではなく隔月で支給される」という点に意外性を感じるかもしれません。老後はまだ先の話と思いがちですが、今のうちから年金制度の基本を知っておくことは将来に備えるうえで非常に重要です。

この記事では、現在のシニア世代がどれくらいの年金を受け取っているのか、最新の受給額データを一覧でご紹介します。また、公的年金は原則65歳からの受給開始となっていますが、「繰上げ受給」や「繰下げ受給」といった受給開始年齢の選択肢についても解説していきます。

年金の受給開始年齢が「60歳・65歳・70歳・75歳・80歳・85歳・90歳」だった場合の累計年金受給額も確認していきましょう。

1. 【老後の年金】「国民年金と厚生年金」みんなは月いくら受けとってる?

厚生労働省年金局が公表する「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、国民年金と厚生年金の平均年金月額を見ていきます。

1.1 国民年金(老齢基礎年金)「みんな月いくらもらっているのか」

国民年金の月額ごとの受給権者数

国民年金の受給額平均

出所:厚生労働省「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

〈全体〉平均年金月額:5万7584円

  • 〈男性〉平均年金月額:5万9965円
  • 〈女性〉平均年金月額:5万5777円

1.2 厚生年金「みんな月いくらもらっているのか」

厚生年金の月額ごとの受給権者数

厚生年金の受給額平均

出所:厚生労働省「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

〈全体〉平均年金月額:14万6429円

  • 〈男性〉平均年金月額:16万6606円
  • 〈女性〉平均年金月額:10万7200円

※国民年金の金額を含む

平均年金月額は、国民年金のみを受け取る場合は5万円台、厚生年金を上乗せで受給できる場合は14万円台です。ただし厚生年金の平均年金月額には約6万円の男女差があります。

この差は、厚生年金受給額が現役時代の賃金と年金加入期間に基づくためです。上限額はあるものの、収入が多いほど現役時代の年金保険料も高く、老後の受給額も増えます。

年金加入状況や将来の年金見込み額は、ねんきんネットやねんきん定期便で確認しておきましょう。