厚生労働省「令和7年版厚生労働白書」によれば、「一般世帯における世帯構成の推移と見通し」について高齢者単身世帯は年々増加しており、2020年は13.2%、2050年の推計値は20.6%です(2025年7月29日公表)。
家族のかたちは移り変わるもので、それは老後になっても同じこと。最近ではおひとりさまを選ぶ方もいますし、老後になりひとり暮らしとなる場合もあるでしょう。
家族が変化する中で確認したいのが「お金」ですが、今回は70歳代に視点をあてて、その貯蓄や年金の平均をみていきましょう。
1. 増える高齢者単身世帯【70歳代】おひとりさまの平均貯蓄額はいくらか
70歳代以降になると配偶者との別れなどでひとり暮らしとなる場合もあります。老後生活を支えてくれるのが「貯蓄」。では、現代の70歳代おひとりさまはどれくらいの貯蓄を保有しているのでしょうか。
金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」によれば、70歳代の単身世帯の平均貯蓄額は1634万円、中央値は475万円でした。
また、貯蓄額の分布については以下のとおりです。
- 金融資産非保有:27.0%
- 100万円未満:5.1%
- 100~200万円未満:5.7%
- 200~300万円未満:4.9%
- 300~400万円未満:3.9%
- 400~500万円未満:2.2%
- 500~700万円未満:7.3%
- 700~1000万円未満:5.9%
- 1000~1500万円未満:8.9%
- 1500~2000万円未満:4.7%
- 2000~3000万円未満:6.1%
- 3000万円以上:15.9%
- 無回答:2.4%
金融資産非保有世帯が27%とおよそ4人に1人となっており、珍しいことではありません。また約半数が貯蓄500万円未満となっています。
年齢を重ねるほど、病気やケガ、介護が必要になるなどの可能性も増えてきますから、できれば早くから老後に向けて貯蓄を備えておきたいところです。