「年金だけでは生活が成り立たない…」

そんな悩みを抱える方に向けて「老齢年金生活者支援給付金」という支援制度があるのはご存じですか。

この制度は、公的年金の受給額が少なく、一定の所得基準を下回る高齢者を対象に、経済的な負担を軽減する目的で設けられています。

給付金は公的年金と同じ日に、同じ口座へ振り込まれ、支給要件を満たしている限り継続して支給される仕組みです。

老後の安定した収入源のひとつとして頼りになる制度といえるでしょう。

では、実際にどのくらいの金額が受け取れるのでしょうか。

2024年3月末時点での平均支給額は月額4014円。ただし、現役時代の年金保険料の納付実績によって支給額は異なり、中には月9000円を超えるケースもあります。

本記事では、「老齢年金生活者支援給付金」の概要や対象条件、給付額の目安、申請の手順などをわかりやすく解説していきます。

1. 「老齢年金生活者支援給付金」は所得が一定額に満たない年金生活者を支える給付金制度

「年金生活者支援給付金」は、低所得の年金受給者の生活を支えるための給付金制度です。財源の一部は、消費税率の引き上げ分が充てられています。

2カ月に一度、年金に上乗せして支給されるもので、受給中の年金に合わせて、以下の3種類が設けられています。

  • 老齢年金生活者支援給付金(補足的老齢年金生活者支援給付金)
  • 障害年金生活者支援給付金
  • 遺族年金生活者支援給付金

このうち、シニア世帯の暮らしとかかわりが深い「老齢年金生活者支援給付金」の支給要件について見ていきましょう。