2025年も残暑が厳しい8月終盤となりました。今夏は記録的な猛暑日も多く、冷房をつけっぱなしにして電気代が跳ね上がったという方も多いのではないでしょうか。
こうした物価高が続く中、日々の生活を支える年金収入だけでは厳しいという声も聞かれます。公的年金には、年金収入や所得が少ない方を支援する「年金生活者支援給付金」という制度があります。
今回は、見過ごされがちなこの制度の概要と、2025年度の給付額増額について詳しく解説します。
1. 年金受給額の分布
厚生労働省の「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、公的年金の平均月額は国民年金(老齢基礎年金)で5万円台、厚生年金(国民年金部分も含む)で14万円台です。
ただし厚生年金を月額25万円以上受け取っている人もいれば、国民年金・厚生年金ともに月額2万円未満となる人まで、幅広い受給額帯に分布しています。